“東金の英雄”永田裕志のG1予想 世界が注目する「オカダvs.モクスリー」

堀江ガンツ
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永田は2001年に決勝で武藤敬司を破ってG1優勝を果たした 【撮影:熊谷仁男】

 2001年の第11回G1クライマックス優勝者であり、1999年から17年まで19年連続出場記録を持つ永田裕志。2年前に惜しまれつつG1から卒業したものの、いまも抜群のコンディションでリングに上がり続けている。そんな“現役バリバリのOB”である永田は、今年のG1をどう見ているのか?

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注目はモクスリーとKENTA

――永田さんは2年前にG1を卒業されましたけど、やっぱり夏になると身体がうずきますか?

 いや、さすがにそれはなくなりました。9月8日には出身地である千葉・東金アリーナで、私が主催する新日本プロレスの興行がありますから、違った形で忙しい夏を過ごしていますよ(笑)。

――冒頭からさりげない興行の宣伝、ありがとうございます(笑)。

 でも、今年のG1出場メンバーを見ると、「もう2年我慢して出続ければよかったな」と思ってしまうほど、いいメンバーがそろっていますよね。僕自身、闘ってみたくなる選手が多いですよ。

――特に注目しているのはどの選手になりますか?

 Bブロックのジョン・モクスリーが、僕的にはすごく興味がありますね。暴れっぷりがいいですよ。

――WWEのトップが期間を置かずに新日本に参戦して、しかもG1に出場ですからね。

 大きな身体を持て余すことなく迫力ある動きをするので、やっぱりさすがだなって。G1公式戦で行われたモクスリーとジェフ・コブというデカイ者同士の試合はすごく新鮮で面白かったです。彼は新日本のヘビー級戦線にいい風を吹かせてくれるんじゃないかと思いましたね。

――Aブロックでは誰に注目していますか?
 こっちはウチの主力がそろってますけど、G1初出場のKENTAですかね。彼の試合は5年ぶりに見ましたけど、満身創痍(そうい)感が身体からにじみ出ていますね。

――WWEでの4年半もかなりケガに悩まされましたからね。

 だから修羅場をくぐってきた人間独特の悲壮感をまとってきたなと。棚橋(弘至)とやったG1公式戦(7.14の大田区総合体育館)なんてお互いに満身創痍で、だからこそ2人から悲壮感が伝わってきてよかったし。ただ、ああいう自分よりずっと若い連中がケガに苦しんでるのを見ると、いまだ無駄に元気な自分が申し訳なくなってきますけどね(笑)。

――その悲壮感ややさぐれた感じが、いまのKENTA選手の魅力にもなっていますよね。

 それはありますね。
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著者プロフィール

1973年、栃木県足利市生まれ。『紙のプロレスRADICAL』編集部を経て、2010年よりフリーライターに。『KAMINOGE』(東方出版)を中心に、『Number』(文藝春秋)、『昭和40年男』(クレタ)、『BUBKA』(白夜書房)ほか、各種プロレス・格闘技のムックや単行本など、数多くの媒体で執筆。WEBでは『Nuber Web』で隔週コラムを連載中。主な編著書は玉袋筋太郎、椎名基樹との共著『プロレス取調室』シリーズ(毎日新聞出版)。WOWOW『究極格闘技-UFC-』、BSスカパー!『PRIDEヘリテージ』など、格闘技のテレビ解説も務める。今年、プロレス・格闘技取材歴20年を迎えた。

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