連載:レアル・マドリー・カスティージャの「真実」

久保建英が加わるカスティージャとは? まずは知っておきたいクラブの基礎知識

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北米遠征に参加している久保。19−20シーズンを戦うカスティージャとはどんなクラブなのか 【Getty Images】

 まず知っておくべきは、レアル・マドリーというクラブにおける「カスティージャ」の位置付けだ。実質3部リーグに属するマドリーのBチームとして、彼らは何を目指して戦うのか。プライオリティーが置かれるのは「勝利」なのか、それとも「育成」なのか──。

 マドリーのカンテラ(下部組織)の理念や指導方針について触れながら、久保建英が飛び込む「カスティージャ」の基礎知識をお伝えする。

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「2部昇格がノルマ」から大きく方針転換

カスティージャが掲げる最大の理念は、「1人でも多くの選手をトップチームに供給すること」だ。実際、久保と同年代の18〜21歳の若手がチームの大半を占めている 【AS紙】

「カスティージャ」は、レアル・マドリーのサテライトチームにして、マドリーのカンテラのトップチームだ。

 セグンダA(以下2部)から降格した2013−14シーズン以降、彼らの戦場となっているのは実質3部のセグンダB(以下2部B)。ちなみに2部Bのリーグ戦はスペイン全国4つの地域に分かれて行われ、カスティージャが所属するのはグループ1だ。

 ラ・リーガのプリメーラ(以下1部)と2部を管理運営するのはスペイン・プロリーグ機構(LFP)だが、2部Bについては彼らの管轄外。したがって、ルール上はプロリーグとして認識されていない。

 しかし、所属する大部分のクラブが「プロ」としての形態を取っており、そこでプレーする選手たちもほとんどがサッカー一本で生活するプロ選手だ。それだけにレベルは高く、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)では毎年のように、2部Bのチームが1部や2部のチームを相手にアップセットを演じている。

 しかも年々、その競争力は高まっており、上位陣の中には、オランダ、スコットランド、ギリシャといったヨーロッパの中堅リーグに組み込まれても、十分に戦っていけるだけの実力を持ったチームも存在するのだ。

 カスティージャの最大の理念は、1人でも多くの選手をトップチームに供給すること。だからこそ、優秀な選手はトップチームの練習に積極的に参加させ、場数を踏ませる方針を取っている。
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