決勝に向けてサニブラウンに自信あり 桐生、小池も虎視眈々と王座を狙う
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圧倒的な加速力を見せたサニブラウン
準決勝で10秒05の大会タイ記録を出したサニブラウン 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
5月以降、追い風参考記録も含めると、すでに3度の9秒台をマークしている20歳。この日見せた2度の走りからも、優勝の大本命となることは間違いない。28日の決勝に向けても「スタートの部分がうまくいけば、いいレースになると思う」と冷静そのもの。日本選手権という大舞台でのさらなる記録更新に期待は高まるが、プレッシャーは感じていないようだ。
小池は「自分のレーンに集中できている」
小池は決勝の舞台でさらなる集中を発揮できるか 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
200メートルを本職とする小池にとって、100メートルを走る上での課題は「いかに自分のレーンに集中するか」だったという。この準決勝では隣を走る桐生に気を取られることなく、高い集中力を持ったまま最後まで走りきった。
「自分のレーンに集中できていると、周りの視界が全て風景に見えるというか、見えているものに何も思うことなく、自分のことだけに集中できているという感覚があります。『しっかり地面から反力をもらっている』とか、『腕がちゃんと上がっている』とか、そうしたことだけを感じます」
準決勝でこの日のベストと言えるパフォーマンスを出せたことで「それが刺激になって、明日はさらに体の切れが上がると想定しています」と言い切った。レベルが一段階上がる決勝の舞台で、さらなる集中を発揮することはできるか。
桐生も「決勝で一発の力を出す」と自信
サニブラウンの日本記録を「僕がまた超えたい」と強い口調で話した桐生 【写真:松尾/アフロスポーツ】
前日本記録保持者としてのプライドものぞかせる。7日の全米大学選手権でサニブラウンに記録を0秒01更新され、「いずれ誰かに破られるか、また自分が更新するかなと思っていて、それをハキーム君が破ったというだけのこと。それを僕がまた超えたいという思いがある」と強い口調で語った。
世界選手権(9月27日開幕/カタール・ドーハ)に向けて、すでにサニブラウン、桐生、小池、そして気胸により今大会を欠場した山縣亮太(セイコー)の4人が参加標準記録の10秒10をクリア。初めて9秒台の自己ベストを持つ選手が2人参加する大会でもあり、史上最もハイレベルな決着になることは間違いない。激戦を制して全日本王者の座を勝ち取るのは、果たして誰か。
(取材・文:守田力/スポーツナビ)
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