筋肉系YouTuberに聞く! やっぱりあった方がいい? トレーニングギア「三種の神器」 ―パワーグリップ編 ―

スポーツナビDo

【撮影:スリーライト】

「夏に向けて、本気でカラダを変えたい!」とトレーニングを始めた皆さんにとって、これからの時期は目標達成に向けての正念場。より筋肉に効かせるために、トレーニングギアの購入を考えている方も多いのではないでしょうか?
 そこで今回は、筋トレ上級者たちがよく使っているトレーニングギアについて筋肉系YouTuberのkatochan33さん、コアラ小嵐さん、山澤礼明さんに聞いてきました!
 第2回は「パワーグリップ」編です。

katochan33「手がすべらないので安定する」

【撮影:スリーライト】

使う種目:ダンベルベンチプレス、サイドレイズなど

――パワーグリップを使うメリットは? リストストラップとの違いは?

 パワーグリップが出始めたのは、おそらく20年くらい前ですね。楽に使えて、技術がいらないということで、今日からトレーニングを始めますという初心者でも十分使いこなせます。
 一方で、リストストラップは巻き方の練習が必要ですね。使う目的は握力の補助でどちらとも一緒ですが、パワーグリップのほうが簡単というメリットがあります。でも、実は僕、パワーグリップは普段使っていないんです。すごく細かいことを言うと、バーを持つときは、なるべく手のひらに密着していたほうがいいんですよ。パワーグリップで持つと、指先のほうにバーがずれてしまう。本当は手のひらでしっかりと巻きたいけど、片手で巻くことになるのでやりづらい。背中の種目は、指先で持ってしまうと効きにくいんです。デッドリフトもベントオーバーローイングも手のひらでしっかりと支えたいので、手のひらに密着して巻ける布タイプのリストストラップの方が使いやすいんですね。

――使用の際のポイントは?

 パワーグリップの場合、もうひとつの使い方があるんです。胸や肩のトレーニングなどで、背中のトレーニングのときとは逆に巻いて使う人もいるんです。これはパワーグリップの説明書にも書いてあるんですけど、手がすべらないので安定するんですよね。要はグローブの代わりとして使えるということです。
 あと、例えばダンベルベンチプレスをやるときに50キロを挙げるとして、その人が握力が50キロだったりすると、手がものすごくつらい。高重量のダンベルベンチプレスなどプッシュ系の種目は、パワーグリップをつけると手に食いつくので安定します。サイドレイズなどの肩の種目も、パワーグリップを使うと手に引っかかるので使いやすかったりします。握力を使わないほうが狙った筋肉を意識しやすい種目で、パワーグリップを使うメリットがあると思います。

【撮影:スリーライト】

コアラ小嵐「ある程度の値段のものを買うほうがいい」

使う種目:チンニング(懸垂)、ワンハンドローイング

――パワーグリップを使うメリットは?

 パワーグリップはよく使います。パワーグリップ、リストストラップも握力の補助が目的なんですけども、デッドリフトのときはリストストラップ、それ以外のときはパワーグリップと使い分けています。デッドリフトのときはパワーグリップだと手から外れてくるんです。「まだいけるのに、握力が無理!」となってくるので、デッドリフトのときはリストストラップを使うかなという感じですね。

【撮影:スリーライト】

――使用しているパワーグリップは?

 ゴールドジムのパワーグリップは、やはり商品の質として間違いない。あと、どこでも手に入る。消耗品と言えば消耗品なので、手軽に買えるのは便利です。手首のマークのところに小さく「VERSA」と書いてありますが、この「VERSA」というメーカーがOEM元なんです。ここだけの話なんですが、実は「VERSA」から買ったほうが安く買えるんです。インターネットで「VERSA」と検索して買えば、少し安くなるんですけど、僕はゴールドジムが好きなので、ゴールドジムブランドのを買いました。
 パワーグリップはすごくピンキリで、いろんな値段のものがあるのですが、ある程度の値段のものを買うほうがいいかと思います。安いのはよくちぎれるんですよ。でも、ゴールドジムのパワーグリップはちぎれない。これはパワーグリップのプロというやつなんですよ。プロとは書いていないですけど、プロなんですよこれ! 僕がこれを使うのはモノとして信用できて、デカい人が使っていたからですね(笑)。デカい人が使っているなら間違いないだろうということで。

【撮影:スリーライト】

――パワーグリップを使う時の注意点は?

 トレーニング後はしっかりと乾かすこと。ベルトもそうですが、トレーニングギアに関しては汗がつくので、しっかり乾かさないとダメです。特に革製品は汗が染み込みっぱなしになると良くない。パワーグリップにしてもリストストラップにしても、汗が染み込んだまま放っておくと臭くなる。そしたら周りにも迷惑です。革や繊維も傷んじゃいますしね。僕もファブリーズしたり、アルコール除菌をしたり、いろいろやっていますよ(笑)。でもまあ、トレーニングギアなのでそこまで神経質になるのは違うかなと思っているので、ガンガン使っています。とにかくカバンの中に入れっ放しにだけはしないように。

山澤礼明「握力がやられる前に使うべき」

使う種目:チンニング(懸垂)、デッドリフト、ラットプルダウン、シーテッドロウ

――パワーグリップを使うメリットは?

 私のパワーグリップはしばらく自宅のどこかで眠っていました(笑)。背中の筋肉を発達させるためには、握力もある程度は必要だと思ってきたんです。重たいものを引っ張っていれば、前腕がきつくなる。でも、パワーグリップに頼りすぎるといつまでも前腕がきついままで、結局握力もつきません。最初の段階で前腕のきつさを乗り越えてしまえば、最終的にパワーグリップなしでも強い刺激を背中に入れられるだろうと考えていました。私自身、背中の発達はすごく良いので、自分のスタイルを特に変える気はなかったんです。ところが、最近YouTubeで、これまで(野球の)ダルビッシュ有選手や松坂大輔選手など、数多くのアスリートを指導した山本義徳先生とのコラボ動画で、「握力がきついならシンプルに最初からパワーグリップを使ったほうが良い」と言われて、「わかりました! 使います!」と(笑)。私は山本先生に絶大な信頼を置いているので。

【撮影:スリーライト】

――パワーグリップを使うタイミングは?

 それ以来、「素直に握力は別のトレーニングでつけますから」と、使うようになりました。あと最近、床引きのデッドリフトを割とやるようにしていまして、それもハイレップになってくると握力が持たない。タッチアンドゴーでガンガンやっていくってなると、先に握力が持たなくなるので、そのときはやっぱり使います。ローイング系の種目では、握力がきつくなる前からつけ始めます。1セット目では、さすがに使いません。2セット目、3セット目、「次やったら握力がやられるな」と感じたときから使っています。

――使用しているパワーグリップは?

「COBRA GRIPS」は割と有名なメーカーだと思います。これを選んだ理由は個人的にブルーが好きだったから(笑)。デザインで適当に選んでネットで買ったのですが、使ってみるとリスト部分の感触も良くて、手首にもやさしくて、痛みも感じません。6000円くらいするので、割とパワーグリップの中では高めのほうかもしれません。特徴としては、グリップ部分が皮ではないんですよね。やや布に近い感じの素材でできていて、ツルツルしています。私は、ゴム製ほどグリップがかからなくていいというタイプなので、逆に使いやすいのですが、人によっては滑ると感じるかもしれません。私はトレーニングギアはデザインと値段で選ぶことが多いんじゃないかなと。ファッション性は自分のモチベーションを上げてくれる要素のひとつだと思います。トレーニングウェアも自分の気に入ったカッコいいものを身につけて、夏に向けて頑張ってほしいと思います。

【撮影:スリーライト】

パワーグリップの売れ筋をチェック!

 トレーニングを始めたばかりで、まだパワーグリップを持っていない方は、これを機にぜひチェックしてみてください。

筋肉系YouTuberプロフィール

■katochan33                  

【撮影:スリーライト】

名古屋市中区のトレーニングジム「OSSU!!(オッス)」でパーソナルトレーナーとして勤務しながら、コンテストでの優勝を目指してトレーニングに励む現役ボディービルダー。動画では、23年ものボディビル競技生活から得た豊富な経験をもとに、視聴者からのあらゆる質問に懇切丁寧に答えてくれる。発言の説得力は、その筋肉のデカさが十分に物語っている。

・YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/katochan33
・Twitterアカウント
https://twitter.com/ossu_sho
■コアラ小嵐              

【撮影:スリーライト】

「超新塾」「ぬわらし」のメンバーとして活動をしながら、YouTubeでトレーニング方法や食事、その他に筋肉に関するさまざま知識を紹介する筋トレ動画を配信

・主な大会実績
2015ベストボディジャパン千葉優勝、日本大会5位
2017東京オープンボディビル選手権大会、75kg級第9位
2017オールジャパン・メンズフィジーク、176cm超級第10位
2018オールジャパン・メンズフィジーク、176cm超級第11位

・YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCM3Eo_7bq7Z1EuksMgs5jCA
・Twitterアカウント
https://twitter.com/koooarashi
・Instagramアカウント
https://www.instagram.com/kk601012
■山澤礼明                           

【撮影:スリーライト】

器械体操歴20年。元器械体操指導員、シルクドゥソレイユパフォーマーとしても活躍。新潟県上越市のパーソナルジム「上越YG」を運営し、トレーナーとして200名以上のダイエットやボディメイクを成功させてきた。山澤礼明【公式】YouTube では自重トレーニングを中心に、さまざまな動画を配信。他のYouTuberとも積極的にコラボ中。

・YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCuhPVNbY5AATKsU5RSEhbCQ?view_as=subscriber
・Twitterアカウント
https://twitter.com/HPSZNESVE0wfmFL
・Instagramアカウント
https://www.instagram.com/yg.yamasawa.hiro/?hl=ja

(取材・文/スリーライト)
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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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