「好きにならないとやんちゃは伸びない」 明秀日立・金沢成奉
光星学院(現八戸学院光星)を屈指の強豪校にした明秀日立の金沢監督。当時の教え子である坂本勇人は、関西で有名なワルだったが、金沢監督の下で巨人のドラフト1位指名されるまでに成長した 【写真は共同】
「何か言って問題になったら一大事」と自分のことばかり考え、本気でかかわらず、怒る先生も少ない時代に、どうやって扱いづらいやんちゃな子たちと向き合うのか。金沢監督流の“ワルの指導法”とは?
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指導者には我慢とロマンが必要
そう言われるぐらい、金沢監督のもとにはワルが集まってくる。光星学院(現八戸学院光星)で監督を務めていたときは、関係者の間では、ワルを更生させるという意味で、“更生学院”と呼ばれていたほどだ。手を焼いてどうにもならないやんちゃな子でも、金沢監督にかかると更生される。指導者ならかかわりたくないような生徒相手に、なぜ、そんなことができてしまうのか。
「ズバリ、好きになることなんですよ。そいつを好きになってやらなければ、やんちゃは伸びないです。『金沢さんだから、やんちゃな子を育てられるんでしょ』って言われますけど、違います。そう言う人は、やんちゃが嫌いなだけ。彼らを許さないんでしょと。僕は怒ったり、さんざんキツイことも言いますけど、基本的には許してるんです。なんで許すかというと、そういう子らが好きなんです。好きじゃないと預かれないですよ。
悪い子、やんちゃな子って、結局は大人に認められていない。嫌われてるんです。子どもは絶対そういう大人を嫌うじゃないですか。僕は自分も悪かったから、あいつらの気持ちがわかるんです。好きになってやるというよりも、好きなんですよね。これは生理現象だから、嫌いになれない。腹も立つし、ムカつきます。そのときは怒りますよ。好きだから真剣にね」
今の時代、本物の教師がほとんどいない。やんちゃな子に注意して反抗されるぐらいなら、無視して問題を起こされないほうがいいと考える。「何かあったら困る」と考え、何もしない大人ばかりだ。
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