「きついのは当然」覚悟を決めて集中を
箱根5区ココに注目 柏原竜二(東洋大OB)

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圧倒的な走りで5区を駆け抜けた東洋大OBの柏原さんに話を聞いた
圧倒的な走りで5区を駆け抜けた東洋大OBの柏原さんに話を聞いた【写真:アフロスポーツ】

 今年も箱根駅伝が近づいてきた。東京・大手町から箱根・芦ノ湖までの全10区間、合計217.1キロのコースでは、さまざまな難所が選手を待ち受ける。コース攻略の鍵となるのはどこか。走った者だけが知りうる意外なエピソードとは。過去に箱根路を彩った名ランナーたちが、自身が走った区間を解説する。


 往路5区(20.8キロ)は、東洋大OBで現在は富士通に勤める柏原竜二さん。4年連続の区間賞、うち3度は区間新記録を樹立するなど輝かしい実績を打ち立てた“二代目・山の神”に、レースに臨む心構えや「意外にきつかった」ポイントなどについて語ってもらった。

状況がガラリと変わった鮮烈デビュー後

 大学1年の時からトラックレースに出てアジアジュニア選手権(5000メートル2位)や世界ジュニア選手権(10000メートル7位)にも行かせてもらいましたが、箱根駅伝に関しては今井正人さん(順天堂大OB、現・トヨタ自動車九州)と同じ5区を走りたいと思っていました。蔵王(山形県)や山古志村(現・新潟県長岡市)の合宿などでも、上りの適性を見る練習で認めてもらえ、出雲駅伝の前には箱根駅伝5区の第1候補になっていました。


 また、育ったところ(福島県いわき市)が山道ばかりで、高校時代から坂道が得意だという自負があり、他の選手よりは楽に上れるなと思っていました。高校駅伝の県大会で走った1区は6〜7キロがグーッと上るコースでしたが、そこでしっかり走れたのも「箱根の5区を走りたい」と思うようになったひとつの大きな理由です。


 1年の時は部内の不祥事がありましたが、チームとして箱根に出られることになり、また自分も初めての箱根ということで人一倍気持ちが入っていたなと思います。


 ただ1年時の箱根の快走(1時間17分18秒で当時の区間新記録を樹立)で状況がガラリと変わりました。先輩や後輩から頼られるようになったり、他大学の監督が「柏原を5区で使うなよ」と言うのを聞いたりして、2年と3年の頃は心の底に“うっぷん”のようなものが溜まっていました。

折山淑美

1953年1月26日長野県生まれ。神奈川大学工学部卒業後、『週刊プレイボーイ』『月刊プレイボーイ』『Number』『Sportiva』ほかで活躍中の「アマチュアスポーツ」専門ライター。著書『誰よりも遠くへ―原田雅彦と男達の熱き闘い―』(集英社)『高橋尚子 金メダルへの絆』(構成/日本文芸社)『船木和喜をK点まで運んだ3つの風』(学習研究社)『眠らないウサギ―井上康生の柔道一直線!』(創美社)『末続慎吾×高野進--栄光への助走 日本人でも世界と戦える! 』(集英社)『泳げ!北島ッ 金メダルまでの軌跡』(太田出版)ほか多数。

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