ヘッドスピード40m/sならドライバーはどのくらい飛べば合格点? 飛びが足りない人はボール初速に注目して!
ヘッドスピードに対する適正飛距離を知ることで、現状のドライバーショットに改善が必要なのかそうでないのかが見えてくる。論理的で納得感のある解説が好評な吉本巧コーチに、ドライバーの飛距離について教えてもらおう。
※リンク先は外部サイトの場合があります
ヘッドスピード40m/sなら平均飛距離220ヤードで問題なし
平均230ヤードとなると10球打った時に2球はカウントせず、8球の平均が230ヤードといった感じですが、そうなると230ヤード以上飛ばすことも必要ですし、200ヤードしか飛ばないことも許容されないわけで、楽にクリアできる数字ではありません。そう考えると平均は220ヤードが妥当な線ではないかと思います。
そうなると平均飛距離250ヤードはアマチュアの方にとってハードルの高い数字で、そんな人はまずいません。ですから250ヤード飛ばないからといって決してドライバーが飛ばないわけではありません。
ドライバーの適正飛距離はキャリーとランのトータルで、
【ヘッドスピード X 5.5】
と言われています。この数式によって出たのが以下の数値。左がヘッドスピード(m/s)、右が飛距離(ヤード)です。
37>203.5
38>209
39>214.5
40>220
41>222.5
42>231
43>236.5
44>242
45>247.5
46>253
47>258.5
48>264
49>269.5
50>275
ヘッドスピードは40~42m/sがアマチュアの平均値あたり。37~39m/sは少し遅め、43~45m/sなら平均より少し速く、46~48m/sは速い。49~50m/sになるとプロレベルです。
※リンク先は外部サイトの場合があります
必要な要素が全て揃えばHS40m/sで平均220ヤードは叶う
ヘッドスピードに対する飛距離が5ヤード以上多ければ最高です。ミート率が高く、スイングも機能し、クラブもハマっています。
見方を変えれば、それらの部分に伸びしろはありませんから、もっと飛ばしたければヘッドスピードを上げるしかありません。その場合、取り組む過程でミート率の低下を招いて飛距離が落ちたり、クラブを替えて迷宮にハマることもあるので慎重に進める必要があります。これは適正距離の人が飛距離アップを図る場合でも同様です。
逆に当該ヘッドスピードに対して10ヤード以上飛距離が下回っている人は問題あり。スイングが機能していなかったり、クラブが合っていません。ミート率が低ければスイングに、芯に当たっても飛ばなければクラブに問題があり、平均飛距離より20ヤード以上飛ばなければスイングとクラブの両方に問題があります。
ですが、このような人は伸びしろがあるので、ヘッドスピードを上げなくても飛距離を伸ばせる可能性が高い。今こそスイングとクラブを見直す時です。手順としては、まず適正飛距離に近づけること。それだけで問題が解決することも多いので、いきなりヘッドスピードを上げようとせず、スイングに手を入れるにしろ、クラブを替えるにしろ、ミート率を上げることからはじめましょう。
※リンク先は外部サイトの場合があります
プロは振ろうと思えばもっと振れます。マン振りしているように見えても8割程度に抑えているのでミート率が高い。つまり心地よりヘッドスピードで打っているわけです。わかりやすいのは女子プロで、体のスケールや筋力はアマチュアゴルファーに近いのにはるかに飛びますが、それはスイングが機能していてクラブも合っているからです。
ヘッドスピードに頼りすぎないことも大事です。すでにお気づきと思いますが「ヘッドスピード=飛距離」ではありません。試打などでボールデータを計測すると、どうしてもヘッドスピードを気にしますが、今後はぜひボールスピード(初速)に目を向けてください。
初速はヘッドスピードとミート率が両立されていないと出ませんから、初速が速ければ確実に飛んでいます。自慢するならヘッドスピードより初速。飛距離の本質はそこにあります。
※リンク先は外部サイトの場合があります
よしもと・たくみ ゴルフ修行のため14歳から単身渡米。南フロリダ大在学中は全米を転戦するなど11年間にわたって選手とコーチを経験したのち、日米の20年の経験から吉本理論を構築。プロやアマチュアのスイングコーチをはじめ、フィジカルトレーナー、プロツアーキャディー、メンタルコーチング、クラブフィッティングアドバイザーなども務める。現在は東京・中央区日本橋浜町の「吉本巧ゴルフアカデミー」で指導中。「吉本巧のYouTubeゴルフ大学」も人気。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ