ガスリー「来年に向けて学んでくれ」 当たり前ができなかった2018年トロロッソ
今季を象徴するようなアブダビGP
アブダビGPでトラブルに見舞われたピエール・ガスリー。最終戦をリタイアで終えた 【Toro Rosso】
予選ではなんとかQ3進出が争えそうな力はあった。しかしピエール・ガスリーのエンジンが壊れ、ブレンドン・ハートレーはタイヤ温度をうまくコントロールできず0.06秒差でQ1敗退となった。
「マシンのフィーリングは良かったし、そこまでに0.6秒速かったから11位か12位になれたはずだった。だけど、ターン20出口からターン21までの短いストレートでスロットルを踏んでからブレーキングの前にパワーの低下を感じ始めていて、最終コーナーを曲がって立ち上がりでもう一度スロットルを踏んだけど、文字通り全くパワーがなかった。最終コーナーで1気筒が死んでしまったんだ」(ガスリー)
ハートレーは今季限りでトロロッソ・ホンダを離脱する 【Toro Rosso】
問題は、新型翼端板にはスペアがなく、旧型のフロントウイングに換えるしかなかったということだ。バージボードやポッドフィンはもちろん新型のまま。これではマシン全体の空力バランスが狂うのは当然のことだった。
「フロントウイングはスペアがないから古いスペックに交換しなければならなかったし、新型フロアとの組み合わせになってしまったせいもあって、レースを通してマシンのフィーリングは満足できる状態ではなくなってしまったよ。1セットで1レースの距離全てを走り切らなければならなくなってしまっただけに、タイヤはかなりマネージメントしなければならなかったしポイント争いは難しくなってしまったんだ」(ハートレー)
ハートレーはリスタート前から「マシンがおかしい。データを確認してくれ」と訴え、チームから「問題はない」と言われても「本当か? もう一度確認してくれ」と何度も繰り返し尋ねるほどの違和感を持ったまま走り続けなければならなかった。