連載:あの馬はいま 一世を風靡した競走馬たちの歩み

人の思惑に翻弄されたハルウララは、まるで強運な女優のよう

原口啓一(teramix)
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22歳になり、のんびりと草を食み静かな環境の中で自由にセカンドライフを送るハルウララと、マーサファームの宮原優子さん 【teramix】

 負けても、負け続けても、目の前のレースを一生懸命走りきるひたむきさ。人の心をほっこりとさせるような優しい名前。「負け組の星」と呼ばれ、その姿に自らの人生を重ね合わせて、元気を、勇気をもらったと多くの人が語る競走馬。113戦0勝という成績で、GI優勝馬を押しのけその名を世の中に知らしめたハルウララ。この馬ほど、いい意味でも悪い意味でも人に翻弄され続けた馬はいない。現役時代には負け続けることで高知競馬場の危機を救い、引退してからは栃木、北海道、千葉と人の思惑で移送され、16歳になった時、やっと安住の地を得た。それでもハルウララは強運の馬だ。これだけ負けても6年間の現役生活をまっとうし、今は「春うららの会」の60人のファンに支えられ悠々自適の日々を送っている。連載最終回は、そんなハルウララの数奇な運命を紹介する。
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著者プロフィール

エディター。1951年4月25日生まれ(67歳)。女性総合誌の編集者として人物インタビュー、トラベル取材、ファッションなどを手掛ける。その後、馬の美しさと競馬・乗馬の世界に魅了され乗馬誌『Equus(エクウス)』を創刊。現在は“Equus Onlin”を主宰。

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