1年後に迫ったラグビーワールドカップ 組織委員会のチームづくりとは?

スポーツナビ
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提供:(公財)日本ラグビーフットボール協会

地道な取り組みから、だんだんと火を強くしていきたい

さまざまな質問が寄せられ、講演は盛況のうちに幕を閉じた 【スポーツナビ】

 講演に続いて、来場者と佐藤氏の質疑応答が行われた。以下はその要旨。

――前回までのW杯は会場周辺の盛り上がりが開催地全体に広がっていないという課題を感じていたのですが、それに対しての対策は?

 僕ができることで話をさせていただくと、ボランティアのトレーニングを受けた方たちに「(ラグビーワールドカップが)すごく面白かった!」と周りの方に宣伝をしていただくことだと思います。そういった地道な取り組みから、地域・街へと火をつけていくことですね。思わず誰かに話したくなってしまうような盛り上がりにすることで、口コミ的に広がっていけばいいなと思います。

――場の空気を作る「観客」として日本人がうまく雰囲気に乗れるのかが気になりますが、何か策はありますか?

 ボランティアを通じて、どれだけ会場のテンションを高められるかを考えています。目指しているのはボランティアを含めた「チーム・ノーサイド」として世界観を含め、どうトレーニングを作っていくかが僕の責任になってくると思います。

――過去の大会と今回の日本大会で、大会運営の中で最も違うところはどこですか?

 直接的な答えにはなっていないかもしれませんが、日本の皆さんが思い浮かべるボランティアと我々が目指すものはかなり違うと思っています。これまでの「安全・安心」を第一とした運営にプラスして、お祭りの雰囲気を出したり、ホスピタリティを付け加えられるようにしていきたいです。それができれば、日本のボランティア運営にとってインパクトのある話になるのではと思います。

あなたにとってラグビーとは?

 今は仕事になっていますが、それがとても不思議な感覚になることはあります。ベタな言い方ですが、ラグビーそのものよりもラグビーを通じて得たものが価値観の基礎になっていますね。「One For all,All For one」が新卒で入社することになる会社のキャッチコピーだと知った時は驚きました。ただ、それに強く共感できたのは、やはりラグビーの経験があったからだと思います。ラグビーは一人として中途半端な気持ちではできないスポーツで、本気でやっている人間でチームを形成するとチームの雰囲気が良くなる。All(チーム)の成果が出ることでOne(個人)がさらに成長していく学生時代の経験は、自分にとっての原体験ですね。

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