新加盟クラブも加わったB2が熱い! Bリーグ3季目は“反撃”に期待
昨季、怒とうの17連勝を挙げた茨城に注目
茨城は昨シーズン終盤に17連勝を挙げ、プレーオフ進出まであと一歩と迫った 【(C)B.LEAGUE】
今季のBリーグはオン・ザ・コート数の制限がなくなった一方で、外国籍選手のベンチ入りが3名から2名に減った。そのため、使い分けは難しくなっているが、岩下桂太HCは3名の獲得と起用について、こう説明していた。
「インサイドは40分出し続ければ強いけれど、2日連続だし、現実的ではない。3人いればコンディショニングのマネジメントやけが、サスペンド(出場停止)に備えられる。相手によっては戦術的にローテーションできるし、練習の質も上がる。いろいろ考えると、3人いるメリットは大きい」
中地区はおそらく混戦だろう。ただ西宮は松崎賢人(PG)、谷直樹(SF)、道原紀晃(PG/SG)、梁川禎浩(SG)と言った主力を残しており、B1経験も財産として残る。チームをB1昇格に導いた天日謙作コーチの退団は大きな不確定要素だが、昨季は富山グラウジーズの指揮を執ったミオドラグ・ライコビッチ氏が新HCに就任している。
昨季の中地区王者FE名古屋はPGの成田正弘が秋田、SGの福澤が茨城に移籍するなど、戦力低下の感は否めない。ただしギャレット・スタツ、ジョシュ・ホーキンソンの強力インサイドは健在で、戦術の底上げがカギになる。
熊本は「三度目の正直」を十分狙えるシーズンに
熊本は今季こそ念願のB1昇格を果たしたいところだが…… 【(C)B.LEAGUE】
一方で昨季は20連敗を喫しても温かい声援を送り続けていたブースターは、彼らの財産だ。残留を決めた鈴木裕紀HC、佐藤公威キャプテンを中心に再建を進めることになる。
昨季の熊本はB2プレーオフで3位に入り、B1・B2入替戦に進出。しかし惜しくも富山に85−88で敗れている。
ただし、昨季の入替戦で27得点を挙げた日本代表のPF中西良太、2季連続でB2のアシスト王に輝いた古野拓巳が今季も残留。「熊本の象徴」的存在であるSG小林慎太郎も含めて主力が残った。戦術的な積み上げは間違いなく大きな強みで、保田尭之HCの下で「三度目の正直」を十分に狙えるシーズンになるだろう。
Bリーグ初年度に佐古賢一HC(現日本代表コーチ)の下でB1・B2入替戦進出を果たした広島は、尺野将太HCの下で復活を期している。尺野HCは2シーズン連続で横浜ビー・コルセアーズの「HC代行」を務め、チームを残留に導いた実績を持つ。
朝山正悟は37歳の元日本代表で、2季連続で3Pシュートの成功率が40パーセントを記録しているチームのエースだ。昨季は選手兼任でチームの指揮を執ったが、今季は選手に専念する。今季は手薄だったPGに岡本飛竜、山田謙治とB1経験者を補強。インサイドには帰化選手の坂本ジェイを獲得している。坂本は腰の負傷で長く実戦から遠ざかったが、今季はプレシーズンから万全だ。
B2は10月4日に開幕するB1に先駆けて、9月28日(金)に開幕する。B2でまず地域に根差そうと踏ん張っているクラブ、上を目指そうというエネルギーのあるクラブの戦いを、皆さんもぜひ見守ってほしい。