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覚悟を持って試合に臨む大月晴明
「アラフォーの意地を見せる」
“Mr.KNOCK OUT”森井洋介との一戦を目前に控える“爆腕”大月晴明にインタビュー
“Mr.KNOCK OUT”森井洋介との一戦を目前に控える“爆腕”大月晴明にインタビュー【スポーツナビ】

 キックボクシングイベント「KNOCK OUT SUMMER FES.2018」が19日、東京・大田区総合体育館で開催される。


 メインイベントでは「KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級王座決定トーナメント 決勝戦」となる不可思vs.秀樹の一戦が行われる。また第2代KING OF KNOCK OUTライト級王者のヨードレックペット・オー・ピティサックには高橋一眞が挑む。初代フライ級王座決定トーナメント1回戦では、能登龍也vs.大?一貴と石井一成vs.政所仁の2試合も組まれている。


 そんな中、“Mr.KNOCK OUT”こと初代KING OF KNOCK OUTライト級王者の森井洋介が登場。その対戦相手として“爆腕”大月晴明が対峙する。


 44歳ながら現役を続ける大月。KNOCK OUTには16年12月の「KNOCK OUT vol.0」から参戦しており、スターボーイ・クワイトーンジム、中尾満に連勝。しかし昨年12月の「KING OF KNOCK OUT 2017 両国」では町田光に3回TKO負けを喫してしまう。それでも今年5月のKNOCK OUT大阪大会で山口侑馬に2回KO勝利を飾り、その勢いのまま森井戦へと臨む。


 今回は試合を目前に控えた“爆腕”大月晴明に話を聞いた。

昔よりも責任感を持って練習に取り組む

44歳ながら「まだ体は動くし、練習の時に若い選手とやっても全然やれます」と好調を維持している
44歳ながら「まだ体は動くし、練習の時に若い選手とやっても全然やれます」と好調を維持している【スポーツナビ】

大月 あまり面白いことは言えないですけど大丈夫ですか(笑)。でも、その分試合で見せるので。


――やはり試合で見せるのが大月流?


 そうですね、喋るのはあまり得意じゃないし、自分の中ではあまり言わないようにしています。試合を見に来てもらって、その方がいいかなって。


――KNOCK OUT出場選手の中でも最年長、かつては試合出場に慎重で、大月選手がこれほど長く現役を続けるとは思っていませんでした。


 1回辞めているんですけど、なんかいろいろきっかけがあってまたリングに上がらせてもらっています。ぶっちゃけ、この歳でこういうことをやっていて“周りに言えない”みたいな恥ずかしい気持ちがすごくあって、やっていていいのかなと思うんです。手が折れた時(17年3月「ホーストカップ」、辻出優翔戦)なんかも家族に迷惑を掛けて、ただその分、恥ずかしい試合はできないし、しっかり練習しなきゃと思って、そういう責任感は昔より全然あります。


――年齢のこともありますし、長期欠場を避けられない骨折でこのまま引退もあり得るかと思いました。


 治らなかったらもう無理かなと思ったんですけど、思ったよりも順調に回復してまた声を掛けてもらったので、今は1試合1試合を覚悟してやっています。まだ体は動くし、練習の時に若い選手とやっても全然やれます。まだ見せられるかなって。


――とは言え、疲れやすくなったり疲労が抜けにくくなるといった年齢の影響はないですか?


 それは絶対ありますよね(苦笑)。けど、そこは工夫をして。練習も追い込むだけの練習じゃなく考えてやるようになったし、いろいろな人に協力してもらってやっています。いろいろな人に話を聞いて、いろいろ勉強させてもらいながら。今も気づくことがあるし、ただ練習の軸は変えないようにしてやっています。

引退までにやりたい10のこと

「引退までにやりたいことが10個ぐらいある」と話す大月(右)。思い出作りも現役を続けるエネルギーに
「引退までにやりたいことが10個ぐらいある」と話す大月(右)。思い出作りも現役を続けるエネルギーに【写真:中原義史】

――そうやって気づき・発見があったり、長いキャリアになった今も楽しんでやれている?


 僕は趣味がマスボクシングなんです(笑)。アマチュアの人とか、おじさん、女性ともやるし、いろいろな人と遊びながらやるのが面白いんです。みんな相手をしてくれるので、ケガをしないよう強さに応じて楽しくやって、3時間ぐらいやる時もあります。それが趣味だから今も辞めれないんです。そう言えるぐらい趣味だし、1番楽しい。だから“趣味と実益を兼ねて”ではないですけど、応援してくれる人もいるし、まだ見せられるうちは壊れるまでやろうかなと思います。


――まだ大月晴明の戦いを見せられるうちは現役を続ける?


 そうですね、そうしたいなと思っています。まだやりたい選手もいるし、そういう引退までにやりたいことが10個ぐらいあって、その1つが京都(出身地)でやりたいとか、海外で試合をやりたい、ヤスユキ選手とやりたいとかで、引退するまでの思い出作りじゃないですけど(笑)。今度も1回だけ入場曲を変えてみようと思っています。それも1つやってみたいことだったので。


――大月選手と言えば『ボヨヨンロック』での入場がおなじみですが、違った曲での入場も楽しみです。では、そういった自身の“やりたいことリスト”を消化し終えたら引退となるのでしょうか。


 そうしたら思い残すことはなくなると思います。でも、まだもうちょっとあるので。

右手が折れてからは左が強くなった

昨年12月の町田光(左)戦は敗れたが、「自分で楽しんでいるだけ」とまだまだ戦い続ける気持ちはなくならない
昨年12月の町田光(左)戦は敗れたが、「自分で楽しんでいるだけ」とまだまだ戦い続ける気持ちはなくならない【写真:中原義史】

――そういった中で今回はKNOCK OUTの初代ライト級王者である森井洋介選手との対戦が決まりました。


 強いですよね。苦戦していても逆転しますし、そういう勝負強さがあってそれは怖いなって思います。みんなぶっ飛ばされているし。ちょっとぶっ飛ばされるような気がします(苦笑)。まぁけど、決まったらやるしかないです。まだヨードレックペットよりマシかなと思って(笑)。


――1試合1試合覚悟してやっているという大月選手ですが、今回の森井戦にはどんな思いで臨まれるのでしょうか?


 動く選手は好きじゃないし、相性的にはあまりよくないと思うんですけど、やっぱり森井選手には興味がありました。攻撃力もあるし、勝次選手とか宮越(慶二郎)選手とか強い選手にもKOで勝っているし。でも、自分もこないだ何とか勝てたし、どこかで激しい打ち合いになれば面白いんじゃないかなと思っています。


――しかし今上がった5月の山口侑馬戦も2回KOでしたし、44歳となっても“爆腕”は衰えないですね。


 いろいろ工夫はしています(笑)。右手が折れてからは左が強くなったので、人の体って不思議だなって。まぁケガはしたくないですけど、いい試合ができればと思っています。


――昨年末もかつて練習で圧倒したという町田光選手にKO負けを喫し、ここでも引退してしまうのではと思いましたが、気持ちは折れませんでした。


 あまり深く考えてないのかもしれないです。人にやれと言われている訳でもないし、自分で楽しんでいるだけなので。


――それでは改めて森井戦への意気込みを最後にお願いします。


 この歳でやらせてもらって、40代の応援してくれる人とかが結構多いので、その人たちにアラフォーの意地を見せて、できるところまで頑張ろうと思っています。

長谷川亮

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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