W杯「4年後も見てみたい選手」ベスト11 日々是世界杯2018(7月13日)

宇都宮徹壱

ケインは「リネカー超え」なるか、サールは「期待枠」

セネガルの20歳、サールを「期待枠」で選出 【写真:ロイター/アフロ】

【FW】ハリー・ケイン(イングランド)、アドナン・ヤヌザイ(ベルギー)、イスマイラ・サール(セネガル)

 FWは3人。現在、得点ランキングトップの6ゴールを挙げている、イングランドのハリー・ケインはやはり外せないだろう。そういえば、代表とクラブ(トッテナム)の大先輩であるガリー・リネカーは、6得点で86年大会の得点王となった。ケインにはまだ3位決定戦が残されており、「リネカー超え」のチャンスは十分にある。

 ベルギーのFW陣からは、ロメル・ルカクではなく、あえてヤヌザイを選んでみた。今大会は1試合のみの出場であったが、イングランド戦ではインパクトのある1ゴールを挙げている。かつての「香川真司のライバル」も、まだ23歳。不遇の時代を経て、さらなる成長を期待したいところだ。そしてアフリカから、セネガルのサールを「期待枠」で。20歳でW杯初出場を経験したことで、今後さらに化ける可能性は十分に考えられよう。

W杯での本田圭佑は今大会で見納めに 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

 最後に、今大会が「見納め」になる(であろう)ベスト11も選んでみた(すでに代表引退を表明している選手も含まれる)。この顔ぶれを見ると、今大会は大きな節目であったことがあらためて理解できる。大会を去っていった名手たちのことを思いつつ、間もなく始まる3位決定戦と決勝に注目することにしたい。

【GK】ケイロル・ナバス(コスタリカ)
【DF】チアゴ・シウバ(ブラジル)、バンサン・コンパニ(ベルギー)、セルゲイ・イグナシェビッチ(ロシア)、ハビエル・マスチェラーノ(アルゼンチン)
【MF】本田圭佑(日本)、ルカ・モドリッチ(クロアチア)、メスト・エジル(ドイツ)
【FW】クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)、リオネル・メッシ(アルゼンチン)、ラダメル・ファルカオ(コロンビア)

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著者プロフィール

1966年生まれ。東京出身。東京藝術大学大学院美術研究科修了後、TV制作会社勤務を経て、97年にベオグラードで「写真家宣言」。以後、国内外で「文化としてのフットボール」をカメラで切り取る活動を展開中。旅先でのフットボールと酒をこよなく愛する。著書に『ディナモ・フットボール』(みすず書房)、『股旅フットボール』(東邦出版)など。『フットボールの犬 欧羅巴1999−2009』(同)は第20回ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞。近著に『蹴日本紀行 47都道府県フットボールのある風景』(エクスナレッジ)

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