リーグワン・Division1戦力ランキング
記事
12月21日(土)から4シーズン目を迎える「NTTジャパンラグビー リーグワン」が開幕する。そこでディビジョン1に所属する12チームの戦力を「攻撃力」、「守備力」、「キック」、「セットプレー」、「組織力」の5項目に分けて診断。各項目を10点満点で採点し、その合計によってランキングを作成した。
(同じポイントでの順位づけは総合的な判断による)
(企画・構成/スポーツエンターテイメントアソシエイツ/文・斉藤健仁)
※ランキング全順位と解説はスポーツナビアプリでご覧いただけます
※スマホ、アプリの項目は横にスクロールでき、アプリでは各項目名を押すと、項目別ランキングにソート可能です
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解説
昨季から大きく変更した点は2つ。まずは、リーグ戦(別カンファレンスとの交流戦)が2試合増えて16から18試合になったこと、そしてプレーオフに進めるチームが4から6チームに増えたことだ。つまりチャンピオンは上位6チームによるトーナメントで決定する。
ただし上位2チームはリーグ戦が終わった後に、1週間多く休めるため有利となる。またディビジョン2との入替戦も下位3チームから2チームのみの参加となった。
ディビジョン1 2024-25 参加チーム
◆カンファレンスA
東芝ブレイブルーパス東京(1位)
横浜キヤノンイーグルス(4位)
コベルコ神戸スティーラーズ(5位)
静岡ブルーレヴズ(8位)
三菱重工相模原ダイナボアーズ(9位)
浦安D-Rocks(ディビジョン2から昇格)
◆カンファレンスB
埼玉パナソニックワイルドナイツ(2位)
東京サントリーサンゴリアス(3位)
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(6位)
トヨタヴェルブリッツ(7位)
リコーブラックラムズ東京(10位)
三重ホンダヒート(11位)
※()内は昨季順位
毎年激しい優勝争い、過去3シーズンで連覇なし
ディビジョン1は過去3シーズンを見ると、元年(2022)は埼玉パナソニックワイルドナイツが優勝、2シーズン目(2022-23)はクボタスピアーズ船橋・東京ベイが初の日本一に、そして昨季(2023-24)は元オールブラックスの司令塔SOリッチー・モウンガ、FLシャノン・フリゼルの2人が加入し、日本代表FLリーチ・マイケルがキャプテンを再び務めた東芝ブレイブルーパス東京が、トップリーグ時代から数えて14シーズンぶりにチャンピオンに輝いた。
毎年、優勝チームが変わる競争が激しいリーグとなっているが、今季はブレイブルーパスが初の連覇を達成するか、それともワイルドナイツ、スピアーズが王座を奪還するのか…。あるいはまた新たな優勝チームが誕生するか、ファンの注目を集めている。
各チームの今季戦力は?
優勝争いを予想すると、やはりコーチ陣、選手の顔ぶれなどが大きく変わらないブレイブルーパスは当然、優勝候補の一角を占めるだろう。昨季、リーグMVPのSOモウンガが今季もチームを引っ張る。
また昨季、プレーオフ決勝で惜しくも敗れたが、得点(747点)、失点(257点)ともにリーグトップだったワイルドナイツも今季にかける思いは他チームより強いはず。キャプテンHO坂手淳史、PR稲垣啓太ら日本代表経験者も数多く在籍し、世界最高峰のCTBである南アフリカ代表ダミアン・デアレンデ、オーストラリア代表WTBで「サイクロン」ことマリカ・コロインベテらもおり層は厚い。
昨季、連覇を狙ったが序盤でつまずいたスピアーズも南アフリカ代表で、世界最高峰のHOであるマルコム・マークスが復帰、カテゴリーAになって出場機会も増えそうな身長2mクラスの南アフリカ出身選手のLO2人(ルアン・ボタ、デーヴィッド・ブルブリング)もいてセットプレーの破壊力は随一を誇っており、他のチームの大きな脅威となる。日本代表でキャプテンを務めたSO/CTB立川理道、SH藤原忍らもおり、選手層も厚い。今季はスタートダッシュを決めさえすれば優勝に絡むはずだ。
トップリーグ時代、最多タイとなる5度の優勝を誇り、リーグワンになってもトップ4に入り続けている東京サントリーサンゴリアスも虎視眈々と初優勝を狙っている。リーグワン最年少(37歳)の小野晃征HCが新任し、今季は日本代表にさほど選手を輩出していなかったため、選手間の連携は深まっている。オールブラックスFLサム・ケイン、世界的なランナーである南アフリカ代表WTBチェスリン・コルビ、元日本代表SH流大やFB松島幸太朗もおり、アタッキングラグビーを貫く。
さらに、上位を争うと予想されるのは2季連続トップ4の横浜キヤノンイーグルスだ。5シーズン目を迎える沢木敬介監督の下、ボールを大きく展開するアタックは浸透しており、ゴール前のモールは大きな得点源となっている。昨季はシーズン序盤で離脱した南アフリカ代表SHファフ・デクラーク、元日本代表SO田村優のハーフ団はリーグトップクラスだ。
昨シーズンは惜しくも5位でプレーオフ進出を逃したコベルコ神戸スティーラーズ。世界的名将デイブ・レニーHCが率いて2シーズン目を迎えている。阪神・淡路大震災から30年を迎えるシーズンにあたり、地元出身の共同キャプテン・日本代表SO李承信も「優勝して地元の人に笑顔を届けたい」と意気込んでいる。共同キャプテンLOブロディー・レタリック、新加入の元スコットランド代表HOジョージ・ターナーもおり、上位を争う力は十二分にある。
また昨季は7位とやや低迷したが、トップリーグ時代はトップ4の常連だったトヨタヴェルブリッツは大型補強を敢行。元日本代表SO松田力也、日本代表CTBニコラス・マクカラン、元スコットランド代表LOリッチー・グレイらが加わり、元オールブラックスの指揮官であるスティーブ・ハンセン&イアン・フォスターが2人で指導する体制となった。キャプテンFL姫野和樹、元オールブラックスSHアーロン・スミスもおり、戦力がかみ合えば上位進出の可能性はあろう。
ほかにも実力チームが「トップ6」入りを狙っている。スクラム、モールといったセットプレーに強みを見せる、藤井雄一郎監督2シーズン目を迎え得る静岡ブルーレヴズ。過去3シーズンは8位だったが、今季はチームの成熟度が増し、ジャンプアップを狙っている。
ディフェンスを軸に、年々力をつけている三菱重工相模原ダイナボアーズは、南アフリカ代表WTBカート=リー・アレンゼが加入。得点力をアップして上位6チームをうかがう。昨季入替戦にまわったリコーブラックラムズ東京はオールブラックスのSHのTJ・ペレナラが新たに加入。アタックに大きなインパクトを与えそうだ。
また11位だった三重ホンダヒートは21人が退団し、新加入が20人と大きくメンバーを入れ替えた。アルゼンチン代表FLパブロ・マテーラは健在で、2季目を迎える名将キアラン・クローリーHCの真価が発揮されそうだ。
昨季の入替戦で勝利し、ディビジョン1に初昇格を果たした浦安D-Rocks。ディビジョン2とは強度が大きく変わり、強豪との連戦が続くため、なかなか一筋縄ではいかないと予想される。だがOBのグレイグ・レイドローが指揮官に就き、日本代表に選出されたキャプテンSH飯沼蓮を筆頭に、オーストラリア代表CTBサム・ケレヴィ、世界的フットボーラーFBイズラエル・フォラウ、新加入の南アフリカ代表NO8ヤスパー・ヴィーセらがおり、昇格チームながらトップ6にチャレンジする。
今季は試合数が多くなり連戦が続くため、指揮官の手腕が問われるとともに、チーム力、選手層が大きな鍵を握りそうだ。昨季上位のチームは1、2位を狙い、そして他のチームは「トップ6」を賭けた熾烈な順位争いが繰り広げられそうだ。
来年5月のファイナルでリーグワン優勝カップを掲げるのはどのチームのキャプテンとなるのか。昨季は過去最多の入場者数を記録したリーグワンで繰り広げられるディビジョン1の熱い戦いを大いに楽しんでほしい!