西野監督「深夜に長谷部と2人で話をした」 W杯ベルギー戦 一夜明けコメント

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ポーランド、ベルギーとの戦い方は後悔している

宿舎でパス回しをするコーチたちからは、笑顔が見られた 【写真は共同】

――監督就任から約2カ月あまりをどう思っているか。監督の内面の話を聞かせてほしい。

 内面と言われても……楽しいことは楽しくしたいけれど、そうはいかないですよね。まず現場に戻ってきたというか、ただの現場ではないですから。(技術委員長として)帯同していたとはいえ、グラウンドに立ってチームをまた作らなければいけない。自分の中では、ヴァイッド(・ハリルホジッチ前)監督が長い間やってきたことも非常に大事だと思っています。今シリーズも彼のそういうスタイルが乾や原口(元気)のゴールであったり、セネガル戦の戦いであったり(で出た)。あれは前監督が求めていたところでもあるし、自然とそういう形がいろいろなところで出ていたと思います。自分もそういう部分はインターナショナルレベルでは必要だと思っていた。そういう、否定ではなくて、肯定して継承していく。

 プラスして選手たちが、自分たちでやれることを(やった)。その上でボールを大事にする技術であったり、グループとしての仕事ができるところをプラスして戦えたと思います。まあ、そういう現場に対してうまく順化していく。そういう気持ちでいたので、集中してトレーニングに向けて、ミーティングに向けて、試合に向けて(準備していた)。そういう日々だったので、楽しかったのは昨日のワインを飲んだとき(笑)。結果を忘れたときぐらいですね(笑)。

――先ほどの「しっかりと話をさせてもらった」というのは選手たちにどんな話をしたのか?

 感謝です。勝っても負けてもスタッフが出迎えてくれる。いろいろな方に、食事を提供してくれたサポートスタッフに感謝を伝えたり。

――監督として一番喜びを感じたのはどんなとき?

 今回ですか? ないですね。

――後悔していることは?

 ありますね。3つ目の試合の戦い方とか、昨日の試合の戦い方とか。それは後悔しています。

西野流マネジメントのポイント

――PKの練習をしなかったり、キッカーを決めていなかったのは当事者意識を持ってほしいとか、キッカーに名乗り出ることで成長してほしいなどの狙いがあったのか?

 それ(キッカーや順番)は自分が決めたいと思っていました。もしそういう状況になったら。蹴る順番は、紙に順番を書いて持っていって、自分たちで蹴りたい雰囲気があったら紙を見せたかどうか分かりませんけれど。決めることは今までもすべて自分でやってきたので、それは自分でしたいと思っていました。試合中(のキッカー)は、香川(真司)とは決めていなかったですけれど、何人かの中でというのはありました。

――選手からは西野さんが監督になって対話が増えて改善したという話がよく聞かれた。西野さんが選手のマネジメントで一番大事にしたことは何だったのか?

 先ほど言った、自分が順化するため、早くそういう感覚を持ちたかったのが1つだと思います。当然、選手とコミュニケーションがない中ではそういうことは作れないので。ミーティングなんかで自由に意見を求めたり、自由にするとみんなが自由に話すことが多くなって収集がつかないこともあったんですけれど(笑)。

 それはお互いに「こういう場面でこうしたい」という主張があるのは普通で、その中でどうするか。そういう形、構築する形が今までは少し足りなかった中で(対話が増えた)。いいとは思っていなかったと思います。普通だと思います。

――大会中のマネジメントは、休みを取りながら過度に負荷をかけないようにしていたが?

 そのときはいろいろ批判も多かったと思うんですけどね。休めば休んだで「なんで休んだんだ」と言われたし(笑)。

――それは早川直樹コンディショニングコーチが数値を計測したりして調整したから?

 それは信念というか計画というか。突然「休め」と言ったわけではないし、普段どおり体を休めることの1つだったし、気分転換(の時間)を持つこともこういう長い期間の大会では大事ですから。それが結果につながらないと、とてつもないことにつながってしまうと思うんですけれどね。

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