宝塚はポリシー不変更サイモン逃げ 「競馬巴投げ!第171回」1万円馬券勝負
ポリシーって、そんなに簡単に変更していいのか?
[写真1]サトノダイヤモンド 【写真:乗峯栄一】
念のため「ポリシー」を辞書で引くと、方針、原則、処世術という訳語が出てくる。方針や原則はそうそう変わらないだろうから、ポリシー変更は「処世術を変える」ってことか?
「今までは誰とも公平に付き合ってきましたが、これからはおカネ持ちだけ重点的に付き合うので、よろしく」とか、そういう宣言か? でもそんなこと、一々メールして来るか?
心酔する社長が、しょっちゅうポリシー変更したらどうだ
[写真2]ミッキーロケット 【写真:乗峯栄一】
「早く終われ」とばかり思っていた。いや、でも、これは今の若者の方が偉いのかもしれない。「社長の人格に心酔して入社を決めた」というのは、いいことなんだろう、きっと。
でももし、この心酔する社長が、しょっちゅうポリシー変更したらどうだ。
「新入社員諸君、迷った時は苦しい方を採れ! これが私のポリシーだ」と言い放って降壇した社長が「ちょっと待て」と再び登壇し「ポリシー変更のお知らせだ。迷った時はみんなで相談だ、このチームワークがこれからの企業にとって一番大事なことだ」と再び宣言する。
もちろん新入社員たちはさっきの「苦しい方を採れ」を消しゴムで消し「迷った時はみんなで会議」と書き直す。
するとまた社長が登壇し「またポリシー変更のお知らせだ。ポリシーは何度でも変更できる。これもわたしの重要なポリシーだ。いいか“迷ったときはケセラセラ”これが正しいポリシーだ。そんな一つのことでいつまでもグチグチ悩んでいちゃダメだ。そんな弱い精神で、これからの社会、いい仕事が出来るか? 我が社はそんな会社じゃない!」
新入社員の消しゴムの減り方は入社式の日から激しいものになる。
「善意の買い間違いは断固、的中として処理いたします」
[写真3]ストロングタイタン 【写真:乗峯栄一】
これもどうもよく分からん。ぼくがコンピューターに弱いから理解できないのか?
「悪意あるソフト」と「善意のソフト」って、何かツールがあれば見分けられるものなのか。魔女の持っているツエみたいなものか。人の心のうちが読めるツールがあるんだ。
前回もちょっと書いたように、ぼくはダービーでワグネリアンからもちょっと買っておこうと単勝2千円と、ワグネリアン頭の馬単で9点流した。もちろん、ここで書いたように、タイムフライヤーからも買っていたが。
単勝1250円、馬単1万5520円付いたから、ざっと計算するに7万ぐいにはなる。帰り、ちょっと豪遊できる?などとほくそ笑んで、ポケットから馬券を出してみると、単勝は確かに(17)のワグネリアンを買っているが、馬単はなぜか(16)からいっている。[欄外写真]
[番外写真]単勝は確かに(17)ワグネリアンを買っているのに、馬単ではなぜか(16)から買っている…… 【写真:乗峯栄一】
しかし新しいJRAなら、客に「わたしの心のうちを見抜いて」という魔女の杖ツールを渡しているはずだ。
その杖を払戻機に向かって振ると、機械がじっとこっちを見て「悪意の買い間違い」か「善意の買い間違い」かを見抜く。すると、払戻所の上から突如ファンファーレが鳴り、「ポリシー変更のお知らせ」の垂れ幕が降りてくる。
「以前の我々の馬券記載の番号絶対のポリシーは間違っていました。今年よりJRAはポリシーを変更しております。善意の買い間違いは断固、的中として処理いたします。みなさーん、JRAはポリシーを変更したんですよ」
JRAの“ポリシー変更”、ぜひお願いしたい。