[連載小説]アイム・ブルー(I’m BLUE) 第6話 日本代表、迷走の分岐点

木崎f伸也
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木崎f伸也、初のフィクション小説。
イラストは人気サッカー漫画『GIANT KILLING』のツジトモが描き下ろし。

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【(C)ツジトモ】

 日本代表の監督就任会見の翌日、フランク・ノイマンは日本サッカー連盟のアーカイブルームに朝からこもっていた。

 ここには2002年W杯以降の全練習の映像が保存されている。歴代の日本代表監督たち、ジーカ、アシム、岡島、ザッコ、アギール……メーメット・オラル――彼らが練習でどんなメニューを用意し、どうチームをつくりあげていったかを見ることができる。

 サッカーファンによく誤解されていることの1つに、「監督が選手に指示を伝えれば、その通りにピッチで実現される」というものがある。だが、サッカーはチェスではないし、選手は駒でもない。言葉で伝えただけでは不十分で、選手が体で理解して、試合で自然に動くように、練習メニューの中に戦術を落とし込まなければならない。
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著者プロフィール

1975年、東京都生まれ。金子達仁のスポーツライター塾を経て、2002年夏にオランダへ移住。03年から6年間、ドイツを拠点に欧州サッカーを取材した。現在は東京都在住。著書に『サッカーの見方は1日で変えられる』(東洋経済新報社)、『革命前夜』(風間八宏監督との共著、カンゼン)、『直撃 本田圭佑』(文藝春秋)など。17年4月に日本と海外をつなぐ新メディア「REALQ」(www.real-q.net)をスタートさせた。18年5月、「木崎f伸也」名義でサッカーW杯小説『アイム・ブルー』を連載開始

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