[連載小説]アイム・ブルー(I’m BLUE) 第5話 ノイマン新監督の就任会見

木崎f伸也
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木崎f伸也、初のフィクション小説。
イラストは人気サッカー漫画『GIANT KILLING』のツジトモが描き下ろし。

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【(C)ツジトモ】

 イタリアの名門・ユベンテスでは、練習後、クラブハウスでランチをとることが義務付けられている。上原丈一は練習が終わると、急いでシャワーを浴びて、食堂へ向かった。

 ユベンテスの練習場は、「ビレッジ」と呼ばれる広大な敷地の中にある。2020年に完成してから約10年が経った。スタジアム、クラブ事務所、クラブハウスが集まっており、そして選手専用の食堂もある。

 イタリア人はファミリー感を大切にするのだろう。ペンションの食堂のような温かみのある雰囲気で、一体感を生むために丸テーブルが狭い空間にぎゅっと並べてある。

 温かい食べ物を提供するために、サラダのみセルフサービスで、あとはすべて注文を受けてからシェフが調理する。壁の黒板にメニューが書かれており、パスタとメーン料理は、常に各2種類ずつ用意されていた。

 丈一が丸いテーブルの席に着くと、白いシャツにエプロンをつけた給仕係のデニーがすぐに駆けつけた。
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著者プロフィール

1975年、東京都生まれ。金子達仁のスポーツライター塾を経て、2002年夏にオランダへ移住。03年から6年間、ドイツを拠点に欧州サッカーを取材した。現在は東京都在住。著書に『サッカーの見方は1日で変えられる』(東洋経済新報社)、『革命前夜』(風間八宏監督との共著、カンゼン)、『直撃 本田圭佑』(文藝春秋)など。17年4月に日本と海外をつなぐ新メディア「REALQ」(www.real-q.net)をスタートさせた。18年5月、「木崎f伸也」名義でサッカーW杯小説『アイム・ブルー』を連載開始

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