洞ヶ峠の結論・クリンチャー 「競馬巴投げ!第166回」1万円馬券勝負

乗峯栄一

坂路開場一番で多くの関西馬が追い切ってくれた

 いつものように写真の説明からする。古馬が坂路追いが多いのか、男馬が坂路追いが多いのか、そのへんはよく分からないが、とにかく関西馬の多くが、坂路、それも午前6時開場と同時に追い切ってくれたので、逍遥馬道でのウォーミングアップ時や、追い切り直後に、その姿を見せてくれた。

[写真1]はミッキーロケット。春天皇賞は初挑戦で、やや距離が長いようにも思える。

[写真2]はチェスナットコート。前走は初重賞2500メートルでも踏ん張って2着だったし、要注意だ。

[写真3]はシホウ。このところ重賞で頭打ちの感があるが、一発逆転はあるだろうか。

[写真4]はカレンミロティック。一昨年のキサンブラック、ハナ差の2着、その前年のゴールドシップのときの粘りの3着。既に10歳だが、セン馬は息が長い。怖い一頭だ。

[写真5]ヤマカツライデン 【写真:乗峯栄一】

[写真5]はヤマカツライデン。際だった成績はないが、今回も先行することは確実だろう。馬場状態など向けば一発の要素ははらむ。

[写真6]ガンコ 【写真:乗峯栄一】

[写真6]はガンコ。芝転向して4戦3勝、前走は2500の日経賞を初重賞挑戦で勝ってしまった。悩む一頭だ。

[写真7]クリンチャー 【写真:乗峯栄一】

[写真7]はクリンチャー。菊花賞2着で高配当を取らせてもらって、ほんとはそれからも追い続けなければいけなかったのだが、京都記念で無視してしまって痛い罰を受け、阪神大賞典では本命にしたのだが、3着。ひょっとしたら縁が薄いのかもしれない。しかし好きな宮本厩舎に初GIを取って欲しいという思いだけは間違いない。何やら前日発売では一番人気になっているようで、そこは意外な感もあるが、応援しない訳にはいかない。

[写真8]スマートレイアー 【写真:乗峯栄一】

[写真8]はスマートレイアー。白い牝馬もすでに8歳。どうなんだろうか。それでも意地を見せて牡馬たちを抜き去ったら、拍手喝采だ。

縁のある宮本厩舎に初GIを

 とにかく、キタサンが去ったあとの、中・長距離のヒーローを決める大会だ。とにかくヒーローの条件は、まことに個人的感想だが、3歳クラシックのどこかで活躍していて欲しい。菊花賞を勝ったキセキが休養中、3着のポポカテペトルも頭打ち状態だ。そういう中でクリンチャーは初めての古馬相手に京都記念を勝った。これが凄い。あのドロンコ菊花賞の疲れを見せていない。ニューヒーローの条件を持っている。

 まったく個人的な話だが、ぼくが最初で、恐らく人生最後の海外取材を頼まれた98年第3回ドバイWCのとき、日本からただ一頭参加したのがキョウトシチーだった。担当していたのが、当時中尾謙太郎厩舎の宮本博調教助手である。不安いっぱいの中、大変親切にしてもらった。縁はある。あれからちょうど20年。何かあっていい。

 宮本厩舎に初GIを。

 単(8)クリンチャーに千円。三連単・頭(8)、ヒモに(11)シュヴァルグラン、(2)チェスナットコート、(4)カレンミロティック、(6)ガンコ、(12)インボーライン、(10)サトノクロニクルの6頭。30点、各三百円の9千円、総計1万円で勝負。

乗峯栄一の1万円馬券勝負!2018春の陣

<今週の1万円勝負(天皇賞・春)>
単勝(8)クリンチャー×1,000円
3連単(8)クリンチャー1頭軸マルチ→(11)(2)(4)(6)(12)(10)[90点]×100円=9,000円

<前回の1万円勝負(桜花賞)>
単勝(16)フィニフティ×1,000円⇒ハズレ
3連単(16)フィニフティ1頭軸マルチ→(3)(5)(13)(4)(1)(9)[90点]×100円=9,000円⇒ハズレ

<前回までの収支>
−1,140−1万0,000円=−1万1,140円

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著者プロフィール

 1955年岡山県生まれ。文筆業。92年「奈良林さんのアドバイス」で「小説新潮」新人賞佳作受賞。98年「なにわ忠臣蔵伝説」で朝日新人文学賞受賞。92年より大阪スポニチで競馬コラム連載中で、そのせいで折あらば栗東トレセンに出向いている。著書に「なにわ忠臣蔵伝説」(朝日出版社)「いつかバラの花咲く馬券を」(アールズ出版)等。ブログ「乗峯栄一のトレセン・リポート」

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