3連勝の2年目右腕に驚異の西武打撃陣 プロ野球で開幕ダッシュを決めた男たち
快音連発の3人が打率4割キープ
パ・リーグでも、近藤健介(日本ハム)が開幕から快音を重ね、ここまでリーグトップの打率4割2分9厘(49打数21安打)をマークしている。昨季も6月上旬まで打率4割をキープしていたが、腰部の椎間板ヘルニア手術の影響で57試合の出場にとどまった(167打数69安打の打率4割1分3厘)。その悔しさを胸に、今季も卓越したバットコントロールでボールを的確に捉え続け、当たり前のように打率4割をキープ。出塁率も5割5分6厘と高水準の数字をたたき出している。
そして彼らよりも高い得点圏打率を誇っているのが、新外国人のアルモンテ(中日)である。広島との開幕カードでは12打数2安打と苦しんだが、4月8日の阪神戦でタイムリー3本を含む4安打4打点と爆発して一気に打率を上げると、同15日のDeNA戦では今季4号アーチを含む3安打をマークして打率4割に乗せた(4割0分7厘)。特筆すべきがチャンスでの勝負強さで、ここまで得点圏打率6割2分5厘(16打数10安打)で、リーグトップの15打点をマークしている。
絶好調のライオンズ打線、打率10傑に5人
その中でも、やはり4番の山川だろう。昨季後半戦にブレイクし、出場78試合で23本塁打を放った和製大砲。今季オープン戦では16試合で打率1割3分6厘(59打数8安打)と低迷したが、いざ開幕するとお構いなし。開幕2戦目で1号アーチを含む3安打を放つと、その後も打線の軸として存在感を発揮。5本塁打、15打点はともにリーグトップで、間違いなくタイトル争い、そして三冠王誕生の可能性も感じさせる好スタートを切っている。
まだ対戦がひと回りしただけ。タイトル争いを語るにはまだ早すぎるが、それでも今後の行方を占ううえで十分な人材、そしてワクワクさせる材料がそろったと言える。開幕ダッシュを決めた男たちが、どこまで走り続けるのか。そして巻き返す人材は出て来るのか。ふた回り目以降の戦いに、ますます注目したい。
(三和直樹/ベースボール・タイムズ)