ハリル「中島は爆発的なスピードがある」 マリ戦、ウクライナ戦メンバー発表会見

スポーツナビ

3月の欧州遠征に臨む日本代表メンバー26名を発表したハリルホジッチ監督 【スポーツナビ】

 日本サッカー協会は15日、都内で会見を開き、23日にベルギーで行われる国際親善試合・マリ戦と、27日に行われるキリンチャレンジカップ・ウクライナ戦に臨む日本代表のメンバー26名を発表した。

 昨年3月の招集を最後に代表から遠ざかっていた森重真人、メキシコのパチューカで調子を上げている本田圭佑が代表に復帰。ポルティモネンセ(ポルトガル)でリーグ戦9得点6アシストと結果を残す中島翔哉がワールドカップ(W杯)まであと100日を切ったタイミングでA代表初選出となった。一方で所属クラブで出場機会を失っている井手口陽介(レオネサ/スペイン)と浅野拓磨(シュツットガルト/ドイツ)らは招集外となった。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、中島について「爆発的なスピードを持っているので、1対1で相手を抜けるかもしれない。このようなプレーはなかなか日本人には出せないので、大事な選手になると思っている」と期待を寄せた。

戦術的、フィジカル的にトップで準備しておかなければ

西野朗技術委員長は、マリ、ウクライナはそれぞれ仮想セネガル、ポーランドと位置付ける 【スポーツナビ】

登壇者:
ヴァイッド・ハリルホジッチ(サッカー日本代表監督)
西野朗(日本サッカー協会 技術委員長)

西野 皆さん、こんにちは。お集まりいただき、ありがとうございます。いよいよ、W杯イヤーがスタートとなります。昨年11月の国内外の選手での招集から4カ月経って、その間、E−1選手権があり、そして今回、国内外の選手の招集という中で欧州遠征になります。多少のブランクがありますので、しっかり統一感を持って活動していきたいと思います。全力で、最善の準備ができるようにサポートをしていきたいと思います。

 本大会を想定すると、今回の遠征は23日にマリと、27日にウクライナと対戦します。このマッチメークができたことを非常にうれしく思っていますし、仮想セネガル、ポーランドという対戦相手を考えれば、非常にマッチメークがうまくできたのではないかと思います。マリ、ウクライナのサッカー協会に感謝したい。今回、23日、27日との連戦になりますが、2戦目のウクライナ戦に関してはキリンさんの支援のもと、海外で初めて「キリンチャレンジ(キリンチャレンジカップ2018 in EUROPE)」の開催となります。非常にキリンさんには感謝を申し上げたいですし、この協力を強化に結び付けるよう成果を出し、期待に応えたいと思います。18日から遠征になりますが、皆さんにもたくさんのご協力をいただくことになると思いますので、よろしくお願いします。

ハリルホジッチ 皆さん、コンニチハ。だんだんW杯が近づいてきている。W杯前の最終的な合宿になってくると思う。本当に時間が経つのは早い。1月から既に本大会への準備が本格的に始まっている。頭にはかなりたくさんの準備がある。W杯本大会の相手の分析もかなりした。この3チームとも異なったタイプのチームだ。アフリカパワーを押し出すセネガル、東ヨーロッパ系のチーム、ポーランド、南米のコロンビア。彼らの試合を本当にたくさん見た。

 昨日、ブラジル大会の日本対コロンビアをもう一度見た。それぞれの試合で毎回私がやっているように、違った戦術を用意しなければならないと思っている。こういった時期は私にとっても簡単ではないが、日本代表が本大会でどのような戦いをするかについては把握している。もちろん、世界にはいろいろな監督がおり、たくさんのプレッシャーがかかる監督もいれば、そうでない監督もいるだろう。それから選手の選考もだんだん始まっている。私はそれに対して経験があると思っている。

 できるだけ良い選手を選ぼうという気持ちでいる。誰が本大会に行ってプレーするのか。われわれは常にサポートしているし、選手は基本的に戦わなければならない。下馬評では日本より強い3チームだろうと言われている。そんなことを言うと、私はペシミスト(悲観主義者)だと言われるかもしれないが、野心と勇敢さをもってそうした強敵に臨まなければならない。本大会はいろいろなことが起こる。常に下馬評通りの結果にはならない。前もって強いと言われたチームが1位、2位に終わるとは限らないのだ。ただ、相手がプレゼントしてくれると期待してはならない。われわれがチャンスをつかみにいくということだ。

 3年日本にいるが、このチームに勝つ文化を植え付ける努力をしてきた。日本人は勤勉さと規律は既に持っていた。ただ、戦術的、フィジカル的にトップで準備しておかなければならない。それからメンタルもかなり準備が必要だ。ものすごく強い力をもって、われわれは希望をつかみにいく。そのためにトレーニングをし、準備をしていかなければ。どんな小さなことでも準備していくということだ。1月当初から、いろいろなスタッフがいろいろなところで仕事をしてきてくれている。とりわけ思っているのは、われわれは希望をつかめるだろうということだ。

 本大会に行って、われわれが一番弱いとさらしてはならない。日本が希望をもつということを私は信じている。そのためにトライをして、そのための選手を選ぼうと思っている。W杯は本当に高い要求がされる。その要求に応えれば、いい結果が得られるだろう。選手も責任感を持って臨まなければならない。勇気をもってその希望をつかみにトライするということ。今回のフレンドリーマッチもそのつもりで行う。

 本大会まで(親善試合を)5試合実施する予定だ。グループリーグで戦う相手に似ているチームを探した。そして、W杯で結果を出しにいくと。マリはセネガルと似ていると思うし、ウクライナはポーランドに少し似ていると思う。(セネガルのサディオ・)マネや(ポーランドのロベルト・)レバンドフスキといったトップ選手はもちろんいないが。ただ、そういった選手に近い選手はいるので、強い気持ちをもって、本大会のような気持ちでこのフレンドリーマッチを行わなければならない。そして良い結果を出し、勝ちたいと思っている。

1/3ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント