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バルセロナの背中を追うアトレティコ
ラ・リーガの優勝争いはまだ終わらない!?

首位バルサと2位アトレティコの勝ち点差は7

17節以降の6試合で勝ち点16を積み上げたアトレティコに対し、バルセロナは2試合で引き分けに終わり、勝ち点4を失った
17節以降の6試合で勝ち点16を積み上げたアトレティコに対し、バルセロナは2試合で引き分けに終わり、勝ち点4を失った【写真:なかしまだいすけ/アフロ】

 今から6節前のラ・リーガ第17節。バルセロナがサンティアゴ・ベルナベウでレアル・マドリーを3−0で破った時点で、今季のタイトル争いは決着がついたかに思われた。


 シーズンの折り返しを待たずして、“ロス・ブランコス(レアル・マドリーの愛称)”はあまりにも多くの勝ち点を失いすぎた。それに他に“ロス・アスルグラナス(バルセロナの愛称)”を止められるチームがいるとも思えなかった。わずかに可能性が残されていたアトレティコ・マドリーも、同日アウェーのコルネジャでエスパニョールに敗れていた。


 その後レアル・マドリーはラ・リーガのタイトル争いを放棄しただけでなく、国王杯も敗退したことで欧州チャンピオンズリーグ(CL)に今季の全てを懸けることになった。対照的に、ディエゴ・シメオネ率いるアトレティコ・マドリーは過去に何度も見せてきた不屈のメンタリティーを発揮し、17節以降の6試合で5勝1分けの勝ち点16を積み重ねた。その間、バルセロナはコルネジャでのエスパニョール戦、そしてカンプノウのヘタフェ戦で引き分け、勝ち点4を失った。


 それでも第23節終了現在、首位バルセロナと2位アトレティコ・マドリーにはまだ7ポイントの勝ち点差がある。だが両チームの最近のプレー内容とその背景を考えれば、もはやバルセロナの独走態勢は数節前ほど確固たるものではなくなったと言える。しかもカンプノウが舞台とはいえ、第27節には両者の直接対決も残されている。引き分けに終わらない限り、この一戦はタイトル争いを大きく左右することになるはずだ。

シメオネは過去にも逆転優勝を成し遂げた経験が

以前も逆転優勝の経験があるシメオネ。今季も同じような逆転劇を起こせるか!?
以前も逆転優勝の経験があるシメオネ。今季も同じような逆転劇を起こせるか!?【写真:ムツ・カワモリ/アフロ】

 大げさだと思われるかもしれない。だがシメオネは過去にも、同様の状況から逆転優勝を成し遂げた経験を持っている。それは2006年、彼がアルゼンチンのエストゥディアンテスを率いていた時のことだ。まだフアン・セバスティアン・ベロンが現役でプレーしていた頃の話である。


 エストゥディアンテスは当時、国内リーグ2連覇中の首位ボカ・ジュニアーズを追走していた。全19節の短期決戦だったこの年の前期リーグにて、ボカは序盤の6節で無傷の6連勝を挙げたものの、シーズン途中にアルフィオ・バシーレをアルゼンチン代表監督に引き抜かれた。その後もボカは良い結果を出していたが、後任のリカルド・ラボルペが試行錯誤を繰り返す中で徐々に機能性を失っていった。


 並行して“チョロ(シメオネの愛称)”率いるエストゥディアンテスは自分たちがやるべきこと――残る試合すべてに勝つことに専念し、あとはライバルが取りこぼすのを待つ――に集中した結果、奇跡は起こった。勝ち点6差をつけていたボカがラスト2試合で連敗したことで同勝ち点に並び、もつれ込んだ優勝決定戦を2試合合計2−1で制したのである。


 今回も同様の逆転劇が起こり得る、と言えば大胆すぎるかもしれない。だが、シメオネがこうした快挙を成し遂げたことは事実である。13−14シーズンのラ・リーガ最終節もそうだった。アトレティコ・マドリーは引き分け以上、バルセロナは勝てば逆転優勝が決まるカンプノウの決戦にて、アトレティコ・マドリーは先制されながらディエゴ・ゴディンのゴールで引き分けに持ち込み、18年ぶりの優勝を果たした。

セルヒオ・レビンスキー/Sergio Levinsky
セルヒオ・レビンスキー/Sergio Levinsky

アルゼンチン出身。1982年より記者として活動を始め、89年にブエノス・アイレス大学社会科学学部を卒業。99年には、バルセロナ大学でスポーツ社会学の博士号を取得した。著作に“El Negocio Del Futbol(フットボールビジネス)”、“Maradona - Rebelde Con Causa(マラドーナ、理由ある反抗)”、“El Deporte de Informar(情報伝達としてのスポーツ)”がある。ワールドカップは86年のメキシコ大会を皮切りに、以後すべての大会を取材。現在は、フリーのジャーナリストとして『スポーツナビ』のほか、独誌『キッカー』、アルゼンチン紙『ジョルナーダ』、デンマークのサッカー専門誌『ティップスブラーデット』、スウェーデン紙『アフトンブラーデット』、マドリーDPA(ドイツ通信社)、日本の『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿

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