尹晶煥監督「あり得ない1年だった」 天皇杯決勝後 C大阪、横浜FMの監督会見

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モンバエルツ監督(横浜FM)のコメント

モンバエルツ監督は中澤佑二(22)について「プロとしてモデルになる素晴らしい選手と出会えたのは、私にとって幸運なことだった」と語った 【写真は共同】

「中澤は特別な存在だった」

 セレッソ大阪をたたえたい。このカップ戦、最後に優勝したのは1チームだけ。セレッソはルヴァンカップも制して、今季のリーグ戦でも素晴らしい戦績だった。

 試合に関して、われわれはいいスタートを切ることができた。最初の15分はボールをコントロールして、素晴らしいゴールが生まれた。その後、今季何度かあったことだが、得点の後に相手にボールをコントロールさせすぎて、こちらが下がり過ぎる展開になった。そのことで相手のゴールには結びつかなかったが、そのあとに同点に追いつかれてしまった。

 ゲームは拮抗(きっこう)した展開となり、延長戦に入ったときにわれわれのミスからセレッソに2点目を与えてしまった。われわれにも決定的なチャンスがあったが、相手にも少し運があった。もちろん、運もサッカーの一部だが。セレッソの守備を崩すだけの攻撃がわれわれはできなかった。連動性やパス回しのスピードが遅く、ボールを失うことも多すぎた。

──前半に山中亮輔が負傷退場したことの影響は?(大住良之/フリーランス)

 山中の交代は予想外だった。試合の最後、他の選手も疲労があったし、ウーゴ・ヴィエイラは今週にけががあった。山中も準決勝で足を痛めていたし、天野(純)も体調不良があった。言い訳にするつもりはないが、山中のけががなければ別の手を打つことも考えられた。

──来季で引退する意向を示している中澤佑二について。

 中澤というプロとしてモデルになる素晴らしい選手と出会えたのは、私にとって幸運なことだった。彼は一度もトレーニングを休んだことがなかった。そして4年間、リーグ戦すべての試合に出場している。彼は特別な存在だった。

 そして、あの年齢にもかかわらず、私の要求するスタイルに適応しようとして、さらに成長を続けている。来季が最後のシーズンだと彼は言っているが、私はもっと続けられるのではないかと思っている。彼がマリノスに与えた大きな影響に対して、私も心から「ブラボー」と言いたいし、感謝の気持ちを伝えたいと思う。

──今日が最後の指揮となった。タイトルには届かなかったが、マリノスに何を残せたと考えるか?

 この3年で、あるプレーモデルをチームに落とし込もうとしてきたが、3年目で形になり始めたと思う。そして来季以降、それがさらに高い質のものになると思う。多くの若い選手が成長したが、そのことが私にとって重要なことだ。試合に勝とうとするたびに、いいプレーをする。そういった姿勢は残せたと思う。この方向性を続けてほしい。

 それからサポーターについても話したい。マリノスのサポーターは特別な存在だった。マリノスのために全力で応援してくれたことに感謝したい。サポーターはきっとマリノスが今季見せたパフォーマンスに誇りを持ってくれると思う。ピッチで選手が見せるパフォーマンスに対して、サポーターが喜んでくれて誇りに思ってくれることに感謝したい。

 最後に、皆さんに「さようなら」といいたい。この3年、日本の皆さんからいただいた親切に感謝したい。またメディアの皆さんといい関係を築けたこともありがたく思う。皆さんは日本代表のサポーターだと思う。私もまずはフランス代表を応援するが、日本代表も応援することにしたい。日本代表のスタッフにはフランス人もいるので、ワールドカップでは日本も応援したいと思う。ありがとうございました。

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