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東九州龍谷、金蘭会が優勝争いの中心
2018年春の高校バレー【女子展望】

 “春高バレー”の愛称でおなじみの高校バレー日本一を懸けた戦い「春の高校バレー 第70回全日本高等学校選手権大会」が2018年1月4日に開幕する。


 前回は大エース黒後愛(現・東レ)を中心とした下北沢成徳(東京)が2連覇を達成したが、今回はどんな大会となるのか。東京五輪へ向けた強化プロジェクト「Team CORE」の女子監督の安保澄(きよし)さんに大会の見どころや注目選手を聞いた。

東九州龍谷、金蘭会を中心に混戦が予想される

エースの中川美袖を中心に、インターハイに続く優勝を狙う東九州龍谷(大分)
エースの中川美袖を中心に、インターハイに続く優勝を狙う東九州龍谷(大分)【写真は共同】

 下北沢成徳対金蘭会(大阪)、という図式をなした昨年と比べると、今年は戦国模様です。その中で、優勝争いの中心となりそうなのがインターハイを制した東九州龍谷(大分)と、選抜チームで国体を制した金蘭会。そのほかにも福井工大福井(福井)、誠英(山口)、下北沢成徳、古川学園(宮城)、柏井(千葉)など力のあるチームがズラリとそろいます。優勝を懸ける一戦はもちろんですが、ベスト8、ベスト16を懸けた試合も熾(し)烈な戦いになるでしょう。

東九州龍谷の注目大型アタッカー、中川美袖

 インターハイ優勝の東九州龍谷、注目はエースアタッカーの中川美袖(みゆ)選手です。彼女は非常に能力が高く、7月の世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得した際も、大きく貢献してくれました。大型のサイドアタッカーでサーブレシーブがよく、レフトサイドからの攻撃だけでなくミドルエリアに切り込んでのセカンドテンポ攻撃も得意とし、機動力もあります。


 昨年注目された黒後愛とはまた異なるタイプの大型サイドとして、東九州龍谷の相原昇監督が焦らずに将来を見据え、ステップアップさせてきた成果が着実に現れているのではないでしょうか。


 中川選手の他にもジュニア代表候補のミドルブロッカーでオールラウンダーの平山詩嫣(しおん)選手、2年生のウイングスパイカー合屋咲希選手も跳躍力があり、高さと速さを備えた攻撃ができる。そしてその多彩なアタッカー陣を生かすのがセッターの比金有紀選手と2年生の園田風音選手。個々の技術レベルが高く、チームとしても完成度が高いです。

インターハイVの東九州龍谷と同ブロックの注目校は?

世代を代表するエース、八王子実践(東京)の東谷玲衣奈も最後の春高を迎える(写真は前回大会)
世代を代表するエース、八王子実践(東京)の東谷玲衣奈も最後の春高を迎える(写真は前回大会)【写真:田村翔/アフロスポーツ】

 インターハイベスト8、国体3位の柏井も注目のチームのひとつです。レセプションアタックだけでなく、トランジションアタックの場面でも攻撃が多彩で、ポイントゲッターとなるのが大型ミドルの間野安里彩、村松美月の両選手。その両ミドルを操るのがセッターの関菜々巳選手です。


 関選手は、16年7月のアジアジュニアで銀メダルを獲得したメンバーの1人。合宿のたびに与えた課題を常にクリアしてきて、コツコツ努力を継続させることができ、着実に伸びている選手です。タレント豊富な両チームの対戦となれば見逃せない一戦となるでしょう。


 加えて、このブロックには今大会の注目選手の1人であるエース、東谷玲衣奈選手を擁する八王子実践(東京)もいます。1年時から活躍してきた東谷選手は運動能力が抜群で、バレーボールの1つ1つのスキルが高い。責任感も強い選手なので、最後の春高でどんなプレーを見せるか、私も非常に楽しみにしています。

優勝候補の一角で、個々の能力も高い金蘭会

優勝を狙う金蘭会のキャプテン、林琴奈(写真は前回大会)
優勝を狙う金蘭会のキャプテン、林琴奈(写真は前回大会)【写真:アフロスポーツ】

 もう1つの優勝候補、金蘭会はインターハイでは実力を発揮できないまま、初戦で誠英に敗れました。しかし選抜メンバーで国体を制し、皇后杯にも出場するなど前評判に違わぬ実力者のそろった非常に強いチームと言えるでしょう。


 チームのメンバー構成の中心は2年生です。3年生の主力はキャプテンでエースの林琴奈選手で、主軸となるのは2年生のウイングスパイカー西川有喜選手、1年生の宮部愛芽世(あめぜ)選手、2年生セッターの中川つかさ選手、ミドルブロッカーの曽我啓菜選手、中澤恵選手、升谷未来選手、リベロの水杉玲奈選手ら、世代トップクラスの実力を持ち、中学時代から切磋琢磨(せっさたくま)してきた選手がズラリと顔をそろえます。


 東九州龍谷同様、将来を見据えながら強いチームをつくる基本に時間をかけており、特にブロックに関しては大学やVリーグなど、1つ上のカテゴリーのチームと同等と言ってもおかしくないほど、高いレベルのプレーを見せるチームです。トータルディフェンスが堅く、なかなかボールが落ちないので、崩すのは至難の業。タレントが豊富なだけでなく、非常に堅実なチームです。

田中夕子

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、『月刊トレーニングジャーナル』編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。共著に『海と、がれきと、ボールと、絆』(講談社)。『SAORI』(日本文化出版)、『夢を泳ぐ』(徳間書店)、『絆があれば何度でもやり直せる』(カンゼン)など、女子アスリートの著書や、前橋育英高校野球部・荒井直樹監督の『当たり前の積み重ねが本物になる』では構成を担当

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