宇野「今日は全然だめ」真凜「わくわく」 ジャパンOP前日選手コメント

スポーツナビ
 フィギュアスケートのジャパンオープンが7日、さいたまスーパーアリーナで開催される。同大会は日本、北米、欧州の3地域が、フリースケーティングのみで争う男女混合の団体戦。日本からは宇野昌磨(トヨタ自動車)、織田信成、三原舞依(シスメックス)、本田真凜(関西大中・高スケート部)が出場する。今季初戦のロンバルディア杯で自己ベストを更新する総合319.84点をマークした宇野は、この日の練習では4回転ジャンプでミスが相次ぎ「全然だめ」と苦い表情。またシニアデビュー戦のUSインターナショナルクラシックで優勝した本田は「わくわくしながらできているので、本当にスケートの楽しさを今一番感じています」と笑顔を見せた。なお、本田はこの日、今季滑るショートプログラムの曲名が『The giving』であることを発表した。

 以下は、日本チームのコメント。

宇野昌磨「今はこの構成が当たり前じゃない」

前日練習ではジャンプにミスが目立った宇野。本人も「今日は全然だめ」と苦い表情を浮かべていた 【坂本清】

(調子は)全然だめですね。今日はジャンプを跳べませんでした。調子が悪いわけではないんですけど、今日はうまくいかなかったなと。最近波が激しくて、調子が良かった時期があったわけではないので、何とも言えないんですけど、とりあえず明日頑張りますという思いです。(ロンバルディア杯は)たまたまうまくいっただけで、練習を頑張ってできたという達成感は全くなかったです。練習をあんまりできていないのにうまくいったというだけで、達成感よりも自分の中で驚きでした。

(4回転サルコウは)力的には跳べるジャンプだと思っています。跳び方と自分が跳べるんだということを自覚してから確率が上がったんですけど、それまでは跳びにくいと思っていた、だから跳べないという感じだったと思います。

(気持ちの持ち方は)初戦はうまくいきましたね。練習したからと言って絶対にできるとも限らないし、練習してないからできないというわけでもない。2年前の自分だったらそうは思わなかったと思うんですけど、去年1年間の成果が初戦で出たと思います。(練習で不調でも本番で不安になることはない?)不安は不安ですし、影響も十分あると思うんですけど、やるしかないので頑張ります。(しばらくはこの演技構成でいく?)自分にとってこの構成が当たり前になるまでは、これでやっていくつもりです。できないことを考えるのが好きじゃないので、「現実を見ろ」と自分に言い聞かせています。今はこの構成が当たり前じゃないので、攻めるというよりもこの構成を安定してこなせるようにしたいです。

(表現面の完成度は)そんなに不安はなくなってきましたね。まだまだという思いはありますけど、少しずつ自分のやりたいことのイメージが湧いてきました。ですが、ジャンプのことで精いっぱいで頭が回らないことも多いです。それでもジャンプの練習とは切り離して練習しているので、ジャンプを入れたときにそのような演技ができたらいいなと思っています。

(これだけジャンプを跳んでいて体はきつくないか?)毎日演技を通すのはしんどいですね。ショートとフリーを1日1、2回ずつ通すと次の日は体が動かなくて、それを3日ぐらい続けるともうダメです。(きつい練習をやっていてスケートを楽しいと感じることは)毎日の練習が楽しいとまではいかないですけど、全く苦じゃなくできていますし、練習したことを試合で出せたときは楽しいと思います。

三原舞依「プログラムのイメージは『天使』」

ファンから「ショートとフリーで全く別人に見えた」と言われたことを喜んでいた三原。目指す演技に近づいているようで、手応えを語っていた 【坂本清】

(今季が始まったが)国際大会の初戦で点数は199点(199.02点)と、去年の最初の大会よりも点数は高いんですけど、自分の中で納得のいく演技ができなかったので、今回は納得のいく演技をしたいと思います。(足りないと感じた点は)全部です。特に表現の面で、自分の演技を見返したときに、自分が思っていたより振りが小さかったので、もっと大きくしないといけないと思ったのが一番です。(どう修正しようと思ったのか?)一つ一つの動きを大切に、大きく見せるようにするとか、手足が長く見えるようにするという感じです。表情なんかも、さいたまスーパーアリーナはすごく大きな会場なので、上に座っているお客様にも届くように、心を込めたいなと思っています。

(初戦をやってみて)悪かった点はたくさんあるんですけど、良かった点は大きなミスをすることなく終われたことです。改善点がすごくたくさん見つかったので、表現の面でもそうだし、ジャンプ1つとっても加点をもらえるようにやっていければと思っています。カナダでケイトリン(・オズモンド)選手のジャンプのダイナミックさを間近で見ることができて、やっぱりまだまだなと思ったので、少しでも近づけるようにしたいと思います。(どうしたら近づけるのか?)大きく変えてしまってジャンプが跳べなくなってもいけないので、少しずつなんですけど、確率を高くすることを考えて、まずは失敗しないようにと思いながら練習をしています。

(振り付けを担当したデヴィッド・ウィルソンとは)「手で表現してください」という話をしました。すごく分かりやすい説明でしたし、今回のプログラムは「天使」というイメージなんですけど、天使に見えるように心から表現できたらいいなと思います。(シニア2年目の怖さとどう付き合っていく?)怖さは自分の中の自信のなさかなと思っています。怖さはこの間の初戦で感じたので、何も怖くないと思って臨めたらと思います。(昨シーズン、怖さは)全然なくて、この試合に出られて幸せという思いがすごく強かったので、今シーズンもその気持ちを忘れずに滑ったら大丈夫だと思っています。

(初戦でつかめたものは)カナダでファンの方に、ショートとフリーで全く別人に見えたと言われたのが一番うれしかったです。ショートとフリーで違う人に見えるような表現を目指してやっていたので、うれしい言葉をいただけたと思います。(フリーの後半5つのジャンプを乗り切るコツはつかめたか?)途中でここが区切りというところをつけて、「ふぅ」と息を吐きながら、いつも練習ではやっています。3回転フリップから後半になるのですが、フリップとダブルアクセル+3回転トウループと3回転ループまで跳んでから、少し振り付けが入って、滑る距離が長いところがあるんですけど、そこで1回区切って「ここから」と思ってやっています。

(今、平昌五輪はどう見えているか?)五輪の会場に昨シーズンは四大陸で行ったんですけど、その舞台に戻りたいという思いは強いので、一つ一つの大会で納得のいく演技ができるように、今回の大会も頑張りたいと思います。

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