【DRAGONGATE】YAMATOのV7達成は!? ユニット解散は!? 今から分かるドラゲー秋のビッグマッチ

高木裕美

負ければユニット解散 不穏な動きを見せる鷹木

大田区大会でユニット解散サバイバルレースの決着がつく 【(c)株式会社ドラゴンゲート】

 そして、今大会でもっとも注目を集めるのが、「5ユニットサバイバルレース」下位2チームによる、「敗戦ユニット解散マッチ」だろう。

 5ユニットサバイバルレースは、現在、団体内に存在する全5ユニット「ジミーズ」「ヴェルセルク」「OVER GENERATION」「TRIBE VANGUARD」「MaxiMuM」(結成順)を対象に、8.5京都から9.16大阪までの間に行われる、ユニット同士が対戦するすべての試合において勝敗をカウント。全日程終了時点で負け数の多い下位2ユニットが大田区で激突し、敗れたユニットが解散となる。

「ジミーズ」は、ジミー・ススム、ジミー・カゲトラ(フリー)、ジミー・神田、堀口元気H.A.Gee.Mee!!、斎藤“ジミー”了、ジミー・クネスJ.K.S.がメンバー。11年12月にツインゲート王座戴冠に失敗したススム&カゲトラが改名させられたことをきっかけに、まずはタッグチームとして誕生。翌年2月にユニット化した。“地味”だけに息も長く、団体内ユニットとして歴代最長の記録を誇る。メンバーも全員10年以上のキャリアがあり、選手の実力もファンからの支持率も安定している。

「ヴェルセルク」は鷹木信悟、T−Hawk、吉田隆司、エル・リンダマン、パンチ富永がメンバー。結成自体は15年9月となるが、当初のメンバーであったYAMATOとは分裂し、16年5月に追放。また、土井成樹も昨年10月に追放され、それぞれ別のユニットを結成している。一貫してヒール道を突き進んでおり、ブーイングを常に浴びる存在だ。

「OVER GENERATION」はCIMA、Gamma、ドラゴン・キッド、問題龍、Eita、石田凱士、山村武寛がメンバー。ベテラン勢と若手が合体する形で、15年10月に結成された。DRAGON GATEの“絶対的象徴”であるCIMAが中心に構えていることで、幅広いファン層を得ている。

「TRIBE VANGUARD」はB×Bハルク、YAMATO、Kzy、ヨースケ♡サンタマリア、フラミータがメンバー。分裂騒動中のヴェルセルクで、仲間に裏切られたYAMATOをハルクらが救出したことをきっかけに、16年5月に結成。イケメンのYAMATO、ハルクとオネエキャラのマリアを擁することで、女性人気が高い。

「MaxiMuM」は土井成樹、吉野正人、ビッグR清水、Ben−K、Kotokaがメンバー。ヴェルセルクを追放された土井が吉野との“土井吉”コンビを復活させ、今年5月に結成。ドラゲーを代表する名タッグチーム・土井吉と、イキのいい若手たちが、ファンの注目を集めている。

 どのユニットが解散危機に追い込まれるのかは、大田区決戦直前の9.16大阪大会が終わるまで分からない。しかし、すでにタイトルマッチが発表されている選手は「敗戦ユニット解散決定試合」に出場できないため、OVER GENERATION、TRIBE VANGUARDは主力選手を欠いたまま、解散を賭けた大一番に臨まなければいけなくなるため、リスクが一気に高まる。

 13日の石川大会終了時点の得点は、MaxiMuMが15勝14敗、TRIBE VANGUARDが16勝15敗、OVER GENERATIONが15勝15敗、ジミーズが15勝16敗、ヴェルセルクが15勝16敗と、最後の大阪大会まで気が抜けない状況だ。

 そしてもうひとつ気になるのが、「有刺鉄線持ち込み」を予告したヴェルセルク・鷹木の行動だ。鷹木は9.5後楽園で「大田区は別名“デンジャラスゲート”だ。オレたちヴェルセルクが危険な扉を開く。オレの大嫌いな東京のオマエらに、しっかり地獄を見せてやる」と予告しており、実にキナ臭いムードが充満している。これまでもさんざんブーイングを浴びてきたヴェルセルクが、背水の陣に追い込まれた場面で、史上最大の惨劇を巻き起こしかねない。果たして、解散マッチの後に残るのは、ファンの悲鳴か、涙か、歓声か。どのユニットが消えるにしても、秋以降のドラゲーマットに波乱が起こることは必至となりそうだ。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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