リング上の迫力を感じてほしい! 石井宏樹&紗綾が語る「KNOCK OUT」の魅力(2)

長谷川亮

オフィシャルサポーターの紗綾さん(左)と解説者の石井宏樹さんが「KNOCK OUT」の選手の魅力を語る 【スポーツナビ】

 キックボクシングイベント「KNOCK OUT vol.4」(8月20日/東京・大田区総合体育館)の開催が近づいてきた。

 今大会のメーンでは“神童”那須川天心がムエタイの“最強先生”ウィサンレックと激突。また「ライト級王座決定トーナメント準決勝」では勝次vs.前口太尊が行われる。そのほか、森井洋介、不可思、小笠原瑛作といったメンバーが、再び大会を盛り上げる。

 解説を務める石井宏樹さんと、旗揚げ戦から解説席で戦いを見守ってきたオフィシャルサポーターであるタレントの紗綾さんに「KNOCK OUT」の魅力を聞くこのインタビュー。今回は会場に来るきっかけ作りの方法なども聞いた。

天心の速さは“ドラゴンボール”レベル!?

“神童”那須川天心のスピードはまるで“ドラゴンボール”のような異次元の世界 【写真:チナスキー】

――石井さんは解説のほかにエキシビションでも「KNOCK OUT」に参加し、那須川天心選手と手を合わせたこともありました。実際に体感した“神童”の印象は?

石井 向かい合ったらどうなのかなってすごく興味があったんです。そういう中でエキシビションで向かい合うチャンスが訪れたので、今後何かに繋げられたらと思ってエキシビションでやらせてもらいました。
 実際にやらせてもらったら想像以上でしたね。もちろん体重も違うしスピードも違うから仕方ないんですが、「ついていけない」と感じたのは(自分が)引退したからではないと思いました。僕もすごくスピードのあるタイ人と何人もやっていますけど別格でした。攻撃をされて返しても、もうその場にいないんです。漫画のような感じでした。ほんと“ドラゴンボール”じゃないけどシュッと消えてどこかに行っちゃっている、真後ろにいるみたいな感じで、思わず笑っちゃうぐらいでした。

 見ていてすごく速いなとは思いましたけど、実際向かい合ってなおさらそれを感じました。あと「こっちへ動くと相手はこういう動きをしてくるから、この技を出そう」とか、そういうのを考えながら動いているのがすごく伝わってきました。僕が嫌なことをすごくされたので、これはもう練習の時から本当に相手が嫌がることをずっとイメージしてサンドバックに向かったり、お父さんや会長のミットを打ったりしているんだろうなと思いました。
 なので僕は試合解説をする際に、実際に向かい合って分かったこと、「こういう動きをしているのは、この攻撃を当てるためにその動きをしたんですよ」っていうことなどを、上手く説明できたらと思いました。

――紗綾さんからご覧になった那須川選手はいかがですか?

紗綾 なんかもう神ですね(笑)。言葉で言い表せないぐらいいつも度肝を抜いてくれるし、最初にワンチャローン選手を倒した時も(試合前は)“絶対に無理だろう”みたいな声もあったので、これで天心選手が負けるのを見るんじゃないかっていう覚悟はしていたんです。でもそれを覆してくれたので、やっぱりスゴいんだなって思いました。「KNOCK OUT」に出なかった時も実況席に来て下さって解説を聞いていたんですけど、喋ることとかもすごく貫禄があって18歳(※編集部注:取材日時点)と思えないスゴさがありますよね。

勝次選手のスーパーマンパンチが楽しみ!

紗綾さんは勝次のスーパーマンパンチに注目! 【写真:中原義史】

――「KNOCK OUT」では現在初のトーナメントが開催され、ライト級での戦いが進行しています。今大会でも前口太尊選手と勝次選手の一戦が行われますが、この試合の見どころを石井さんからお願いします。

石井 この2人は分かりやすい試合になると思います。お互い前回の試合を見ているはずですが、基本的なスタイルは変えないで来るでしょうから、たぶん前口選手はパンチで倒しに来ると思います。1発の重さは前口選手に分がありますが、スピードは勝次選手の方があると思うので、動きながら、得意の踏み込みの速さで勝負していくんじゃないでしょうか。僕は中立の立場ですけど、どちらも負けてほしくないというくらいの試合ですよね。

1発のパンチの重さは前口に分があるが、結果は果たして!? 【写真:中原義史】

紗綾 どういう結末になるのか分からないですが、前口選手はとにかく肩幅が広くてガッチリしているんです。それを見るとパンチ力がスゴいのかなと思うし、勝次選手はあの踏み込んで打つパンチは何て言うんでしたっけ?

石井 スーパーマンパンチだね。

紗綾 あのスーパーマンパンチが私は好きなので、それを今回また見られるのが楽しみです。

実際の練習で違う見方もできそう

紗綾さんも“ヒジ打ち”のトレーニングを実施! 【スポーツナビ】

――そういえば、紗綾さんはご自身でもキックボクシングを体験したことがあるそうですね。

紗綾 2回やって、ちょうどこの間、石井さんに2回目を教えて頂きました。

石井 こないだはヒジとヒザをテーマにやったんですけど、ヒジは大丈夫だった?

紗綾 痛くはなかったんですけど、次の日少しアザになりました(笑)。

石井 結構青くなっちゃうので、もし撮影とかが近くにあったらちょっと支障をきたすかなぁと思ったんです。結構やったよね。

紗綾 やりましたね。もうメチャクチャ楽しかったです。石井さんがすごく優しく教えてくださったので本当に楽しくやれましたし、ヒザ蹴りなんかは襲われた時に使えるなぁとか思いながら教わっていました。

――では続いて第3回、第4回もありそうですね。

紗綾 首相撲とかもありますしもっといろいろ教わって、私的には本格的にやりたい気持ちがすごくあります(笑)。

――あまり本格的にやっても周りはヒヤヒヤすると思いますが(笑)、それぐらい魅力があったというこですね。

紗綾 はい、めっちゃ楽しかったです。ヒジも横ヒジと縦ヒジがあったり、コンビネーションを組み合わせてヒジに持っていったり、いろいろとやり方があるので面白かったです。全身を使ったので次の日はすごく筋肉痛になりました(笑)。

石井 ボクシングをやっていたから右のストレートは綺麗に打てていたし、ヒジも下半身の動かし方は一緒なので、すごく強く打てていました。ベースがあるから後は打ち方を教えただけで、ヒジはすぐにできていましたね。

紗綾 ヒジはすごく距離が近かったです。ボクシングだと入らない距離に入っていくので、ミットをやっていても攻撃が飛んできそうな感じもするし、これで実際に対面してやられたらすごく怖いんだろうなと思いました。でもそうやって自分が体験した分、今までとは違う目線で試合を見れるかもしれないです。

1度来てもらえれば絶対面白い!

デートで「KNOCK OUT」もあり! 一度会場に見に来れば、その迫力にはまってしまうかも 【スポーツナビ】

――実際にヒジ打ちまで体験されて、紗綾さんがすっかりキックボクシングに魅了されていることが分かりました。まだ見たことがない女性は、この「KNOCK OUT」の世界へどのように入っていけばよいのでしょうか?

紗綾 そうですね、最近女性でもキックボクシングをダイエットやシェイプアップでやっている人が多いと思うので、そういうことをきっかけにも来てほしいですし、あと女子友達と「よしキックボクシングを見に行こう」みたいな話しになることはまだ多分ないと思うので、男友達が誘ってあげるとか、彼氏さんが一緒に見に行こうってデートで「KNOCK OUT」を見に来るのもいいと思います。

 そういう男性をきっかけに見に来てもらうのも1つですし、イケメンくんたちがいっぱい出ているので、そのイケメン選手を目当てに男の戦いを見に来てもいいと思います。そういう女性目線で来て、最初はたぶん見ていて分からないと思うんですけど、分からなかったら分からないなりの迫力もスゴさもリングの上にはあります。そういう音とか技を分からないなりに堪能してほしいですね。見ているとだんだん分かってきますし。それに私もそうなんですが、もし実際にキックボクシングをやっている方だったら、観戦することでいろいろな技を学んで、違う見方で見られると思うので、続けて見てほしいですね。

石井 ほんと紗綾ちゃんが言いましたけど、きっかけですよね。それこそ「芸能人を見に行こう」でもいいと思うんです。最近は女優の真木よう子さんが、観戦予定をツイッターでつぶやいてくれていましたけど、実際僕の知り合いにも「芸能人が来るから見に行こう」って来て、それでハマった人もいるんです。最初はそんな感じで来てくれてもいいと思います。実際に芸能人もいっぱい来ていますし(笑)。でも1度来てもらえれば絶対面白い、魅力があることが間違いなく伝わると思います。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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