桐生祥秀「攻めのバトンでいこうと」 日本、世界陸上で初のリレー銅メダル獲得
日本は昨夏のリオ五輪に続いて2年連続でメダルを獲得した 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
優勝は地元・イギリスで37秒47。米国が37秒52で2着に入った。今大会での引退を明言していたウサイン・ボルト(ジャマイカ)はアンカーとして臨むも、レース途中で脚を痛めてコースに倒れ込み、途中棄権という幕切れになった。
以下、日本チームのレース後コメント。
1走・多田修平「飯塚さんを信頼してバトンをぶち込んだ」
多田は「予選よりもスタートが決まった」と振り返った 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
(9レーンで走りやすかった?)僕はやっぱり直線の方が好きで、9レーンはカーブも緩やかなので、(予選の)5レーンよりは走りやすかったです。
(バトンについては?)初めてのリレーなので、不安もあったのですが、飯塚さんを信頼しているので、バトンをぶち込もうと(笑)。
(予選より良い走りができた?)体の固さも全然違いましたし、スタートも決まっていたので、全然違いました。
2走・飯塚翔太「攻めるバトンをしようと話していた」
僕たちは予選が終わった後に、このぐらいタイムは縮められる(※予選のタイムは38秒21)と話をしていて、バトン次第だなと。それだけの力はみんなあると思っていました。(予選では)バトンがすべての区間で失敗していたので。
(タイムはどれぐらい出ると?)そのあたりは意識しなかったのですが、メダルに絡めるというのはスタッフ陣とも話し、攻めるバトンをしようと話していました。
3走・桐生祥秀「練習から走れているというのもあった」
好位置でアンカーの藤光へバトンを渡す桐生(右) 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
(ロンドンに来てからレースまでは)個人種目がないのは初めてで、待ち遠しい気持ちもあったのですが、カフェとか行って、まあまあくつろいでいましたいました(笑)。
(予選の走りは?)俺、フレッシュマンなので、予選も全然悪くなかったです。やっぱり今回はリレーのために来たので、力を発揮して、何とかメダルを取ろうという気持ちでした。個人のこともあったので、100とか200を見ているときはちょっとしんどいというか・・・。応援はしているのですが、少しどこかに何かあったので。
(ここまでの練習で)走れているもあったし、やっと来たかという気合いも入っていました。練習から走れているというのもあったので、飯塚さんを信じていましたし、藤光さんも躊躇(ちゅうちょ)なく走ってくださいと話していたので、(バトンを渡す距離を)伸ばしやすかったのかなと思います。
(ゴールの瞬間は見ていた?)ボルトは見えていましたが、何かぐちゃぐちゃしていて(順位は)分からなかったです。ただ、これで3着かなと藤光さんのところにいって、ちょうど会ったところで3着と出たので抱き合って喜びました。
アンカー・藤光謙司「自信になった。さらに上を目指す」
3着を確信しハイタッチする桐生と藤光(右) 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
(ボルトの姿は見えた?)少し横目に見えました。それは気にせずに自分のレーンだけ見て、ゴールだけを見つめて、自分の走りに集中していました。順位はなんとなく良さそうだという感覚はありました。ただ、確認する余裕はなかったので、ただ単に0.1秒でも速くと走ったので、結果を見るまでは気にしませんでした。
(予選には出られず、決勝で走ることが決まったときの気持ちは?)準備はしていたのですが、本当にどうなるか分からないと聞いていました。僕の経験上、世界陸上はこういうことが起きるものなので。何回もそういう舞台は経験してきているので、心構えはいつでもできていました。行けと言われたら、いつでも行ける気持ちでした。
(メダルを期待されての決勝だったが?)別にどう思ったところで、結果は大して変わらないのかなと。今あるチームでできることをやれば結果は付いてくると思ったし、誰が走っても結果が付いてくるチームだと思っていました。やっぱり去年の(リオデジャネイロ五輪での)銀メダルがあって、そこで今年の世界陸上でどんな戦いができるか注目されていたし、今年の結果は本当に、さらに今後につながってくるものだと思います。期待されている中で、メダルが取れたのはものすごく大きなことです。
これでみんな、さらに自信がついたと思います。(サニブラウン・アブデル ハキームとケンブリッジ飛鳥の)カードが2枚変わってもこの結果なので、すごい層の厚さを証明できたと思います。いろいろな意味で自信になったと思うので、これに満足せず、さらに上を目指していけたらなと思います。
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