清宮と早稲田実で過ごした濃密な3年間 1年夏の胴上げ投手・服部雅生の想い

清水岳志
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1年春からベンチ入りし、清宮の隣で3年間喜びも悔しさも味わってきた服部(写真左から2人目) 【写真は共同】

 高校通算最多107本塁打――本数がクローズアップされ、怪物ぶりが注目され続けた2年半だったが、清宮幸太郎本人は個人記録よりも「追い求めたものは仲間との練習の過程だったり、友情だった」と言った。

1年夏は甲子園で140キロを計時

 早稲田実・3年生の服部雅生投手は清宮幸太郎の隣にいて一緒に高みを目指し、友情を育んだうちの1人だ。2年半前の4月、立川球場。桜の舞い散る外野スタンドの外周路で清宮とともにインタビューを受けたのが服部だった。春季東京大会で清宮とともに1年生でメンバー登録されて、背番号20を付けた。

 184センチ、80キロ。腕を後ろに大きく引く特徴的なテイクバックの右サイドハンド。球威で勝負するパワーピッチャーだ。彼が清宮とともに早稲田実を2年間、背負っていくんだな、3年の時は注目される選手になっているんだろうと、思わせた。

 2015年、1年生での夏。服部は西東京大会の東海大菅生との決勝、8回表に大逆転した後の8回裏から登板した。腕が振れていた。2イニングを投げて1失点、優勝決定のマウンドにいた。甲子園でも3試合でリリーフ。合計6回1失点、ストレートの球速は140キロを記録した。1年生の夏に甲子園で140キロ超えはそうそういない。
 1年の秋季大会は背番号1を背負い、二松学舎大付の大江竜聖(巨人)と堂々と投げ合ったりもした。

 ところが…。
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著者プロフィール

1963年、長野県生まれ。ベースボール・マガジン社を退社後、週刊誌の記者を経てフリーに。「ホームラン」「読む野球」などに寄稿。野球を中心にスポーツの取材に携わる。

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