桐生は“9秒台”より結果重視で勝負 陸上日本選手権 前日記者会見
山縣「楽しみというよりは不安や緊張がある」
3月以来のレースに臨む山縣。「決勝で最高のレースができれば」 【写真は共同】
足の状態は、日本選手権でしっかり走れるぐらいまで回復してきました。優勝を目指して走りたいと思います。
――足の状態はどれぐらいまで回復しているか?
明日の試合本番にならないと分かりませんが、先日の公開練習のときよりは状態が上がっていると思います。
――久々のレースになるが、本番に向けてどのように調整してきたか?
今日は、明日から試合が始まるということで、前日に刺激を入れています。自分の場合は、2日前に体の疲労を全部抜いて、前日に刺激を入れて、当日に合わせるようにしています。その中で、今回のレースで特に力を入れないといけないのが、土曜日の決勝のレースだと思っているので、今日は軽めに調整しました。
久しぶりの試合ということもあって、楽しみというよりは、不安や緊張があるのですが、しっかり試合の雰囲気を予選、準決勝で感じながら、決勝で最高のレースができればと思っています。
――長居のトラックについては?
個人的にはすごく思い入れのあるグラウンドで、5年前にロンドン五輪出場を決めたトラックでもありますし、昨年は自己ベストを出したすごく相性の良いグラウンドです。走りやすいというのが正直な印象です。
――この大会に向けて、どのように集中をしているか?
どの大会も自分の課題というのをグラウンドで確認し、その1試合1試合に臨みます。日本選手権だから、五輪だからということでなく、目の前にある自分の課題をしっかり自分の中で感じとって、克服していくようにしています。そのことに集中しています。その中でタイムなりの要素はあります。
――タイムが注目されている大会だが?
現状、どこまでいけるかは分からないですけど、優勝を目指してやっていますし、そのためには10秒0台の前半が必要だと思っています。公開練習のときには、優勝を目指すにはちょっと足りないところもあったので、そこから調子が上げられていれば、良いタイムで走れると思います。それは試合を楽しみにしたいと思います。
――3月に10秒0台を出していたが、今季の手応えは?
今年の冬季は、自分の中で充実した練習が積めたと思っています。今年の冬から冬季練習の取り組みを大きく変えたのですが、それが非常に良い形でオーストラリアのレースに臨めたと思います。その中で、体に対する負担が大きかったのだと思いますが、非常に良い冬が過ごせたと思います。
――良い冬季練習が積めて春先は好調だったが、(右足首痛で4月の織田記念を直前欠場し)2カ月のブランク。「走りたい」という気持ちの渇望のようなものはあった?
今年は本当に冬から良いイメージを持ち続けて、それを持ってオーストラリアに臨めました。その中でケガをしてしまい、自分自身、悔やまれる思いです。2カ月間走れず失ったものは大きいのですが、冬で得たものやオーストラリアで感じた自分の課題をこの2カ月忘れずに持ち、走りたい思いを忘れないようにして、2カ月は治療に専念しました。
日本選手権に対する思いというのは特別なものがあるので、良い走りをしたいと思っています。