【UFC】デメトリアス・ジョンソンが記録に挑む “絶対王者”の10連続防衛なるか!?

(c) Zuffa, LLC

アンデウソン・シウバに並ぶUFCレコード

アンデウソン・シウバの持つ10連続防衛に挑む“絶対王者”デメトリアス・ジョンソン 【Zuffa LLC】

「記録で人を納得させたい」――。

 日本時間4月16日(日)に開催されるUFCファイトナイト・カンザスシティのメインイベントで王者デミトリアス・ジョンソン(米国)と挑戦者ウィルソン・ヘイス(ブラジル)によるフライ級タイトルマッチが行われる。

 UFCフライ級が創設された2012年に初代王者になって以来、ずっとベルトを守り続けている絶対王者“マイティマウス”ことジョンソン。UFC公式ランキングで「パウンド・フォー・パウンド(体重が同じであると仮定した全選手対象のランキング)」の1位の座に君臨し続けてもいるジョンソンが今回の試合でベルトを防衛すれば連続防衛記録を10回とし、これまでアンデウソン・シウバ(ブラジル)が持っていた記録に並ぶUFCレコードを達成する。

「会場に家族や友だちも招き、全米地上波中継で防衛を果たして、アンデウソン・シウバに敬意を払い、彼とともにUFCの歴史に名を刻もうと思う」とジョンソンは語っている。

ジョンソン「生活も練習も絶好調だ」

前回のエリオット戦では危ない場面もあったが逆転の判定勝利。ヘイス戦に向けて「今回も、生活も練習も絶好調だ」とコメント 【Zuffa LLC】

 ジョンソンの前回の試合はTUF(ジ・アルティメット・ファイター)24フィナーレ(2016年12月)で、「TUF 24」優勝者ティム・エリオット(米国)をチャレンジャーに迎え、判定で退けている。

 この試合、第1ラウンドのジョンソンはエリオットの変則的な戦い方に手こずったか、チョークを極(き)められたかに見えた一幕もありながら、それ以降のラウンドは分析完了とばかりに一方的に圧倒。エリオットがとどめを刺されないように必死に追いすがる試合に転じたのだった。

 今回のヘイス戦についてもジョンソンは「毎回、ベストコンディションを作っている。今回も、生活も練習も絶好調だ。相手の過去試合も徹底的に分析しているし、ドリル練習も山ほどやっている。いい感じで試合に臨むことになる」とコメントしている。

ジョンソンはライト級に専念

2階級制覇の声も聞くが、本人はライト級王者に専念し、記録を作り続ける 【Zuffa LLC】

 前人未踏の防衛記録を達成した後、チャンピオンはどこに向かっていくつもりなのだろうか。階級を上げて、2本目のベルトを狙うことはないのだろうか。ジョンソンの考えはこうだ。

「もちろん、ファイトマネー次第、インセンティブ次第では2階級に挑戦することもあるかもしれない。ただ、例えばウサイン・ボルト(ジャマイカ/陸上男子短距離選手)のことを考えてみてほしい。彼は100メートルや200メートルで自己記録を更新し続けている。そんな彼に、400メートルもやってみたらとか、ついでにマラソンもやってみたら、なんて言うのかな。彼は自分の技能に専念しているからこそ速いんだ。僕も同じさ。自分の記録を更新しようと頑張っている」

「僕がいつからチャンピオンをやっているか、分かっているかい? 12年からだよ。僕はチャンピオンとして、コンスタントに試合をしてきた。9月で5周年を達成する。5年といえば、一部の選手のキャリアより長いくらいだ。僕にとって5年達成ということには大きな意味がある。僕は記録で人を納得させる選手になりたいんだ」

ヘイスはDJの弱点を指摘

前回の試合では佐々木憂流迦に勝利したヘイス。関節技フィニッシュ狙いを明言している 【Zuffa LLC】

 一方、チャレンジャーのヘイス(ランキング3位)は現在3連勝中、前回は「UFC 208」で佐々木憂流迦に判定勝ちを収めている。ヘイスはチャンピオンがエリオット戦の第1ラウンドで手こずったシーンに着目して作戦を練っているようだ。

「あの試合でデメトリアスはたくさんのミスを犯している。彼のグラウンドには穴がある。チョークは極(き)まっていたが、ティムがフィニッシュできなかったのはティムの自信のなさのせいだ。デメトリアスはスタンドもレスリングも強いけれど、柔術の経験が浅い。自分はかつてデメトリアスに勝ったドミニク・クルーズ(米国)と7年間も練習を積んできているし、弱点も聞いてあるんだ」

 ヘイスは圧倒的な試合展開の末、関節技でフィニッシュするというイメージを持って試合に臨む。

「彼に勝つ。その後、直ちにリマッチに応じてやってもいい。そこからは自分がこの階級を制覇し続ける」

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント