「勝った後のシーズンが何より難しい」 カーリング女子、重圧に苦しんだ1年
無念から涙を流す選手も
LS北見は銅メダルを獲得したものの、苦しいシーズンを過ごした 【写真:田村翔/アフロスポーツ】
自国開催ということで優勝も期待されていた日本だったが、22日の準決勝で中国に5−6と逆転負け。スキップの藤澤五月、サードの本橋麻里は「課題の残る大会だった」と悔しさをにじませ、リードの吉田夕梨花は「今シーズンは苦しくて、最後はどうにか応援している方々にいい結果を残したかったのですが……」と涙で声を詰まらせた。
LS北見にとって今シーズンの主な大会はこれで終了。9月には平昌五輪代表を懸けて中部電力と代表決定戦を戦うことが決まっている。
飛躍から一転、苦しいシーズンに
日本選手権では決勝で中部電力に敗れ、2位に終わった 【写真:中西祐介/アフロスポーツ】
昨シーズンのLS北見を振り返ると、パシフィック・アジア選手権で日本勢10年ぶりの優勝、日本選手権初優勝、そしてその勢いのまま臨んだ世界選手権では、五輪も含めて日本初となる銀メダルを獲得。成績と比例して一気に注目度も高まるなど、まさに飛躍の1年だった。
そして迎えた今シーズン。連覇を狙ったパシフィック・アジア選手権では中国に敗れて3位となり世界選手権への出場権を失ってしまうと、日本選手権でも中部電力との決勝に敗れ2位。今大会も含め、精神力が試されるキーエンド、キーショットと呼ばれる勝負どころで昨シーズンのような強さを発揮することができない。
男子日本代表であるSC軽井沢のスキップ両角友佑は、会場内のラジオ放送でLS北見について問われ「いろいろと試している状態のまま、シーズン終盤に来てしまったように見える」とコメント。「(昨年の)世界選手権のころが良すぎて、なぜ戻らないのだろうと悩んだのではないか」と慮(おもんばか)った。