カタールからやってきたカーリングチーム 2試合で「1−39」の惨敗も笑顔弾ける

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カーリング男子1次リーグ  カタールに勝ち、握手をする両角公(左から2人目)ら日本=どうぎんカーリングスタジアム 【共同】

 冬季アジア札幌大会は開会式を翌日に控えた18日、一部競技が始まり、男子カーリングでは日本代表のSC軽井沢が台湾に11−3、カタールに19−1と大勝し白星発進を飾った。女子のLS北見も初戦、カタール相手に17−1と圧倒した。

 今大会のカーリングは参加国間の実力差が大きく、アジアトップを争う日中韓とその他が対戦したこの日は、ゲーム序盤から点差が離れる試合が続出。最終10エンドを迎える前に、全試合がコンシード(リードされた側が負けを認め握手を求める)によって終わった。

1点獲得でガッツポーズ、直後に敗戦

 SC軽井沢の第2戦は、敗れた側がガッツポーズを見せる珍しい光景で幕を閉じた。0−19で迎えた第7エンド、後攻のカタールが最後の1投をボタン(ハウスの中心にある円)付近にドローさせ、ナンバーワンを獲得して今大会初得点。カタールが両手を挙げて喜べば、失点した側のSC軽井沢も思わず拍手。直後にカタールが握手を求め、1−19で日本の2勝目が決まった。

 アジア大会初出場となるカタール。首都ドーハの場合、冬でも平均気温が16度前後で冬季競技とは縁遠い地域だ。チームのメンバーは、そのほとんどがカーリング歴1年未満だという。女子も含め普段の練習は専用リンクではなく、アイスホッケー場など「すごいところ」(本橋麻里/LS北見)で行っている。

 当然ながらその実力は、素人目に見ても他チームには遠く及ばないものだった。投球姿勢はバランスを取ろうと小刻みに震えておぼつかず、リリース前に転倒しストーンがあらぬ方向にいってしまった事も。それでも時おりナイスショットを見せるのだが、続かない。また韓国との第1試合では、カタールが弾いた韓国のストーンに、ハウス内でスイーパーがぶつかってしまうアクシデント。明らかに外に出る勢いだったためか韓国が問題視せず大事にはならなかったが、国際舞台ではめったに見ることのないシーンだったのではないだろうか。

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