【全日本プロレス】諏訪魔が王道トーナメント初優勝「次は三冠」 W-1征矢が大森にWILD対決直訴も秋山が激怒

高木裕美

予告通りW-1征矢が全日本マット登場

公約通りに全日本のマットに現れたW−1征矢は大森に復帰戦の対戦を直訴 【横田修平】

 かつて全日本マットを盛り上げた名物タッグ「GET WILD」が、久々のそろい踏み。WRESTLE−1所属となった征矢学が、元パートナーの大森隆男に一騎打ちを直訴した。
 過去には世界タッグ王座を戴冠し、人気バラエティー番組『アメトーーク』にも取り上げられるなど、多くの人々から愛されていたGET WILD。だが、3年前、所属選手がWRESTLE−1へと分裂し、征矢も契約完了を待って退団後、フリーとしてWRESTLE−1を主戦場に移したため、タッグは自然消滅。だが、解散後も2人は入場テーマ曲にTM NETWORKの『GET WILD』を使い続けていた。
 征矢は8.4王道プロレス・弘前大会で右肩鎖関節脱臼及び靭帯損傷の重傷を負い、10.9W−1後楽園大会での復帰が決定。この復帰戦の相手に大森を熱望した征矢は、前日のW−1後楽園大会のリング上で、「明日、全日本へ直訴に行く」と表明。その予告通り、第4試合を終えた大森の前にワイルド柄のネクタイを締めたスーツ姿で現れ、「大森さん、私とシングルマッチ、やっていただけますでしょうか」と訴えた。

大森は再会を喜びながらも返答を保留

バックステージでは秋山に無礼さを怒鳴りつけられた征矢 【横田修平】

 大森は「アニキ! 久しぶりだな。元気そうじゃないか」と、かつてのパートナーとの再会を喜びながらも、「だけど、オレはここでは即答はできない。以上!」と返答を保留。征矢は「大森のダンナ、いい返事を待ってますよ」と、再度呼びかけた。
 バックステージでも大森は「いろいろ、彼が辞めていった経緯もあるし、即答はできない。定食屋に行って何食べるかなら今決められるけど、『どうするどうする』って言われたら『あああ……』ってなるでしょう」と、懐かしさは感じながらも、自分では答えはすぐには決められないと悩める胸のうちを明かした。
 一方、「もう一度、ワイルドの原点を、ワイルドの刺激を思い出したい」と、今回の行動に出た征矢だが、バックステージで秋山に「何が大森のダンナだ。頼み方があるだろ!」とその無礼さを怒鳴りつけられ、シュンとなっていた。

前王者の中島がGAORA王座返り咲き

GAORA TV王者に返り咲いた中島洋平 【横田修平】

 GAORA TVチャンピオンシップ王座戦では、前王者の中島洋平がビリーケン・キッドを破り王座返り咲き。次期挑戦者には井上雅央が名乗りを上げた。
 中島とビリーは1年前の昨年8.16神戸大会で空位となった同王座を争い、中島が勝利。だが、今年8.20神戸で1年越しに同一カードが組まれ、ビリーがリベンジを果たしていた。
 ビリーはフットスタンプで中島のボディーにダメージを与えると、「どうした、元チャンピオン」と挑発。中島もプランチャ、トペスイシーダ、卍固めで意地を見せる。ビリーのファイヤーバードスプラッシュをかわし、ベルティゴも切り返してピンチを切り抜けた中島は、ジャーマンスープレックス、跳後廻蹴でトドメをさし、愛しの「アモーレ」を再びその手に取り戻した。

井上雅央がまさかの挑戦要求

試合後、井上雅央が私服姿で現れまさかのベルト挑戦をアピール 【横田修平】

 その直後に、この日は試合のない井上雅央が私服姿で現れ、「先の短いオッサンがこの業界で生きていくために、頼むよ」と王座挑戦を表明。会場からの大「マサオ」コールと、あまりにも珍しい井上のマイクアピールに、中島も「皆さんの声援、コールこそが、今回のアモーレの返答」と、その場で受諾した。
 ビリーに対しては「もっともっと一緒にリング上で過ごしたい相手」と、今後も対戦やタッグ結成を熱望。一方、井上には「アモーレを取り戻して春が来たんで、すぐ秋にはさせない」と王座死守を宣言した。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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