日本ラグビーの未来を担う山沢と森谷 バーンズが見た2人のTLデビュー
森谷「どのポジションでもラグビーがうまくできれば」
デビュー戦で初トライを奪うなど奮闘した森谷 【斉藤健仁】
13番のポジションについて聞くと「楽しくできています。ディーンズ監督には『ラグビーをやれ』と言われているので、そこまでポジションにこだわりはありません。どのポジションでもラグビーがうまくできればいいかな」と試合は負けたものの、8カ月ぶりの公式戦で、80分フルタイムで出場できたこともあり、笑顔も見せていた。
今後もパナソニックのBK選手の中心選手として活躍するポテンシャルを見せるには十分だった。この試合で大きな自信をつけた森谷は「ケガは怖かったですが、今日はラグビーに真剣に、集中してできたかなと思います。コンディションは100%ではないですが、上がってきました。求められているものもありますが サポートされている部分も多いので、周りの力になれるような選手になりたい」と先を見据えた。
バーンズ「山沢は私よりスキル面ではうまい」
元豪州代表のバーンズは、2人の若き才能を評価した 【斉藤健仁】
まず山沢に関してバーンズは「今日のような試合は、自分たちが前に出られていない中、10番としてプレーするのは難しかったと思います」とねぎらった。ただ期待をかけることも忘れていなかった。
「山沢は10番でプレーして、外国人選手に指示されて、難しい部分もあったと思いますが、私よりもスキル面ではうまいので、私自身もそうでしたが、今後経験を積むことで、ボールを早く出したり、試合をコントロールしたりといった部分を学んでいってほしい」
また森谷に関してバーンズは「前十字じん帯断裂から復帰して3試合目ですが、非常に良いパフォーマンスだったと思います。強いボールキャリア(ボールを持って前進すること)が良かったです。山沢もそうですが、ケガから復帰して、初めてこういった環境に放り込まれてよくやっていると思います」と評価した。
ディーンズ監督「育成と強化は同時に」
森谷(左)のトライを祝福する内田(中央)、山沢(右) 【斉藤健仁】
「育成と強化は同時にやらないといけない」と山沢、森谷を先発させたディーンズ監督は言う。2人とも2019年のワールドカップで中心選手となれるだけのポテンシャルを今後も見せ続けて、いち早く、日本代表に選ばれるような選手に育ってほしいところだ。
開幕戦は少し明暗が分かれた形になったが、今季、パナソニックの若きBK2人のパフォーマンスを楽しみに観戦したい。