【UFC】ヘビー級最前線で戦い続けるジョシュ 「昨日の自分より1%でもベターに」

長谷川亮

昔と戦い方が変化している

20年以上、ヘビー級の最前線で戦ってこれた秘訣は3つあると話す 【スポーツナビ】

――ヘビー級という破壊力もダメージも大きい階級に、もう20年も身を置いて戦っているジョシュ選手ですが、ここまで長く戦ってこれた秘訣を教えてください。

 それは3つあって、まずはやっぱり技術を進化させていくこと。持っている技術を磨いていくのもそうだし、常に新しい技術を自分に付け加える努力をすること。2つ目はしっかりトレーニングをして戦えるコンディションを整えること。そして3つ目はそのトレーニングをする中で、必ず昨日の自分より1%でもベターな自分に近づく意識を持つこと、この考え方が大切だと思う。UFCでチャンピオンになった24歳の時はもっと体がフレッシュで、今みたいにいろいろケガを抱えたりしていなかったけど、自分の体と向き合っていく方法・考え方を確立できたのが大きかったと思う。

――ジョシュ選手がチャンピオンになった当時と今で、やはりMMAは変わったのでしょうか。

 それはもちろん。昔はみんなもっとフィニッシュを狙っていたのに、今は判定で勝とうとか、打撃が多くなってラウンドを取ろうという意識でやっていたり、いろいろ変化があると思う。でも、僕は今も昔も変わらず、常に試合をフィニッシュする気で戦っているよ。

――今年は残念ながらUFC日本大会の開催は無いようなのですが、もし次回日本大会があれば誰と戦いたいですか?

 週末に行われるブロック・レスナーとマーク・ハント戦の勝者がいいんじゃないかな(※判定勝利したレスナーだったが、試合後に禁止薬物の使用が発覚した)。

――ハント選手にはもう10年前になりますがPRIDE時代に勝利を収めています(2006年7月)。

 彼はMMAファイターとして当時よりすごく進化しているよね。でも再戦しても結果は同じだと思う(笑)。

アルロフスキー戦は短期決戦に

――UFCでのリマッチにも期待が高まりますが、その前に決まっている9月3日(現地時間)ドイツでのアンドレイ・アルロフスキー戦についてお願いします。

 彼のことを完璧に倒したいね。それまでしっかり準備をして、オクタゴンに入ってレフェリーが「レッツ・ファイト!」と声を掛けたら自分を解き放って彼をぶっ飛ばす。それだけさ。

――ジョシュ選手同様、熾烈なヘビー級で長いキャリアを持つアルロフスキー選手の印象をお願いします。

 彼はオフェンスはいいけど、ディフェンスが良くないファイターだと思う。この一戦は「PRIDEvs.UFC」の戦いで、そう思って見てもらっていい。

――ジョシュ選手は自身をPRIDEの選手だと思っているのでしょうか?

 アメリカでもUFCのファイターとしてより、PRIDEのファイターとして声を掛けられることが多いんだ。「最初のPRIDEの頃から好きだったよ!」って言われることが多くて、まぁPRIDEがキャリアの最初じゃないんだけど(笑)。でもそうやって、アメリカでもPRIDEの選手だと思われているんだよ。

――そうなのですね(笑)。では改めて試合への意気込みとファンへのメッセージをお願いします。

 メインイベントにふさわしいカードだけど、勝負は5ラウンドまで行かないと思う。短い勝負になるんじゃないかと思うし、きっとどちらかがフィニッシュするだろう。アンドレイより自分の方が強くて危険なファイターだと思っているし、KOかサブミッションで決めたい。日本にはまたコーチとしてはもちろんだけど、UFCが日本大会を続けてくれて選手としても帰ってきたいと思っているよ。

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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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