日本で開花したレメキ、五輪に挑む 7人制ラグビーでも「世界を驚かせる」
7人制ラグビー日本代表のエース
7人制ラグビー日本代表のエースとして活躍するレメキ。2014年に日本国籍を取得した 【写真:Haruhiko Otsuka/アフロ】
身長177センチ、体重93キロという体格で、15人制ではCTBやWTBとしての出場が多いが、7人制ではBKだけでなくFWでもプレーできる万能さと力強いランが武器だ。もともとニュージーランド(NZ)出身だったが、日本人の妻と結婚し、2014年に日本国籍を取得。五輪が始まるまであと2週間あまり、現在のマノの心境に迫った。
20歳で来日するが、所属チームがない時代も…
リオ五輪が迫る中、インタビューで思いを語った 【斉藤健仁】
レメキは「早くフルタイムのプロになりたい!」ということで、2009年、20歳の時に、当時は下部リーグだったキヤノンラグビー部から誘いを受けて来日した。3歳年上の日本人の奥さんは、キヤノン時代に鍋パーティーで先輩に紹介してもらったという。キヤノンとは1シーズンで契約終了してしまい、翌年は日本のチームに在籍することはなかった。そして、2011年にはマツダに移籍したが、2012年度は再び、日本で所属するチームがないという不遇の時代を過ごしていた。
契約の遅れがきっかけで、7人制日本代表に招集
14年の東京セブンズでは、大会のベスト7である「ドリームチーム」に選ばれた 【写真:アフロスポーツ】
早速、レメキは2013年8月末から11月まで開催されたアジアシリーズに7人制の日本代表として出場、4大会で4度のハットトリックを含む25トライを挙げて日本代表の優勝に大きく貢献した。突破力と瞬発力、FWでもBKでもプレーできる幅の広さが相まってセブンズの才能が一気に花開いたと言えよう。そして、2014年4月、世界の強豪がそろうワールドシリーズのひとつである「東京セブンズ」では、優勝経験のあるサモア代表に勝利し、大会のベスト7の一人として「ドリームチーム」にも選出されるなど世界の舞台でも実力を証明し、日本のエース格としての地位を不動のものにした。続く2015年もレメキの勢いは止まらず、4月の「東京セブンズ」では2000年以来のベスト8入りに貢献し、11月の五輪予選でも活躍し、リオへの切符獲得にも寄与した。