【UFC】 “王座戦線サバイバル”に黄信号 ホリー・ホルムが負けられない理由

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メレンデス薬物検査失格の衝撃

日本でも有名なギルバート・メレンデス。失格からの復帰戦を勝利で飾れるか 【Getty Images】

 日本時間15年6月14日にメキシコシティで開催された大会でエディ・アルバレス(米国)にスプリット判定負けを喫して以来の試合となるギルバート・メレンデス(米国)。メキシコシティの試合当日に行われた薬物検査でメレンデスは失格してしまう。外因性のテストステロンで陽性反応が検出されたのだ。

 15年7月から開始されたUSADA(米アンチ・ドーピング機関)によるアンチ・ドーピング・プログラムによれば、2年間の出場停止処分相当となるところ、メレンデスの失格はプログラム開始直前であったため、不幸中の幸いといってはおかしいのかもしれないが、旧ルールに従い1年間の出場停止処分が科せられたのだった。その出場停止期間は今年6月12日に満了している。

 薬物検査に失格した他の多くの選手とは違い、メレンデスは処分に異議申し立てはしなかった。当時のメレンデスは「注射は使っていないものの、結果責任は自分にあると考えている。今後、自分が使う製品についてしっかり勉強し、禁止物質が含まれている製品は決して使わない。ファン、スポンサー、UFCをはじめ、応援してくれている皆さんにお詫びする。皆さんの信頼を取り戻せるよう、全力で努力する」と声明を発表していた。

汚名返上しタイトル戦線に生き残れ

 7月にインターネットのインタビュー番組に出演したメレンデスは、格闘技への深い愛情を自分なりの言葉で次のように語っている。

「自分が今でも変わらずウォーリアーであることを全力で証明し、前に進んでいきたい。僕も古株になりつつあるが、気持ちや身体の頑丈さ、勇気といったことは年をとっても変わるものじゃない」

「格闘技というのはまるでガールフレンド。もちろん大好きなんだけど、腹が立つこともあるし、別れを告げることもあれば、またよりを戻したいと思うこともある」

「僕はずっと格闘技をやってきた。タダで戦ったこともあるし、倉庫のようなところで戦ったこともある。たぶん死ぬまで格闘技に関わっていくんだと思う。マーシャルアーティストとしては、やはり磨いてきたスキルは試してみたいんだよ。今後もずっとビッグステージに立てるとは限らない。でも格闘技はもう身体に染みついていて切り離せないんだ」

 PRIDEや『やれんのか! 大晦日! 2007』出場経験もあり、青木真也、川尻達也、石田光洋らと激闘を繰り広げたことで日本のファンにもおなじみのメレンデスもすでに34歳。13年に7連勝中のStrikeforce王者としてUFC入りしたものの、その後の戦績は1勝3敗と奮わない。もっとも、敗戦を喫した相手はベンソン・ヘンダーソン、アンソニー・ペティス(ともに米国)、アルバレスと強豪ばかりではある。他方のエドソン・バルボーザ(ブラジル)は前回「UFC 197」でペティスを破って勢いに乗っている選手だ。今回負ければ3連敗。メレンデスにとって進退をかけた大一番となる。心して応援したい。(文:高橋テツヤ)

【放送情報】
 UFCファイトナイト・シカゴの模様は日本時間7月24日(日)5時からAbema TVで全試合完全生中継される。また、日本では7月30日(土)22時よりFOXスポーツ&エンターテインメントで録画放送される予定。

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