【リアルジャパン】デビュー30周年を前に日々進化中 “究極龍”ウルティモ・ドラゴン

リアルジャパンプロレス

リアルジャパンでは緊張感を感じる

【リアルジャパンプロレス】

――全日本マットとはまったく違って、リアルジャパンのリングではありえないような対戦カードが実現しています。格闘技色の強い長谷川秀彦選手や小笠原和彦選手と組んだり、大仁田厚選手や若翔洋選手との対戦も実現しました。

 平井代表の陰謀かなとも思うんですけどね(笑)。リアルジャパンさんには、2005年の旗揚げ以来、出させてもらっていますけど、会場の中にも控え室にも緊張感があります。自分ぐらいのキャリアになっても感じるんですよ。そういう感覚はレスラーに必要ですし、非常にいい経験を毎回させていただいているなと思います。

――格闘技出身の選手と絡んで、難しさを感じることもありますか?

 自分は自分ですから。僕は誰とやろうと全然気にならないですね。まったく気にならないです。いつも考えているんですけど、どんな相手でも100点の試合をするのは難しいと思うんです。それは相手次第だから。だけど、70点ぐらいの試合は常にしたいなと考えてやっているので。

――そうやって対応できるのもキャリアがあるからこそなんでしょうね。

 自分って海外もいろんなところに行くじゃないですか。わけのわからないレスラーがたくさんいるんですよ。この間もイギリスに行ったら、3代目ケンドー・ナガサキと言って、体重230キロぐらいのレスラーがいたんですよ。こんなヤツとやるなんてどうしようかなと思いましたけど、リングに上がったらしょうがないじゃないですか。変な話、アクシデントがあるかもしれない。それでも覚悟を決めて試合をしました。何が起こるか分からないのは日本でもそうだし、格闘技出身の選手とやる時も緊張感はありますけど、リングに上がったらみんな一緒ですから。

折原とは腐れ縁。プロレス観がまったく違う

――6・23後楽園ホール大会ではヒート選手と組んで、折原昌夫&ケンドー・ナカザキ組と対戦します。折原選手とは因縁の深い不思議な関係ですよね。

 僕はあんまり関わり合いたくないんですけどね(苦笑)。やっぱり平井代表の陰謀かなって思うんですけど。田中稔選手はハンサムなのに、覆面を被って出るのも、平井代表が女性ファンを持って行かれるのを心配したんじゃないかって(笑)。まあ、ヒート選手はスタイル的にも似ているんで心配ないです。

――折原選手とは若い時にメキシコで接点が生まれて、WAR時代には対新日本でタッグを組んだこともありますし、時に戦い、時に組んで来た相手です。

 彼とは腐れ縁なんですよ。折原はハートの強い選手で、パートナーとしては頼もしいです。ただ、対戦相手としては嫌ですね。彼のプロレス観というのは自分とまったく違うところにあるんです。アイツは試合でよく“トンパチ”って言われるじゃないですか。普段もトンパチで、プロレスをやる時もトンパチで、ムチャクチャなんですよ。とんでもなく素晴らしい試合をする時もあれば、とんでもなくダメな試合の時もあるんです。それは日本だったら通用するけど、外国だったら次は呼んでもらえないじゃないですか。自分の中にはさっき言ったように、常に70〜80点ぐらいの試合をしろよって思うんですけど、彼はたまに150点や200点の試合をするけど、20〜30点の試合も多いんです。それが彼の魅力なんですけどね。

未だに新しい発見がある

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――そういうイデオロギーの違いが感じられる本当にリアルジャパンらしい対戦カードですね。先ほど話に出たように、来年はデビュー30周年となります。20周年、25周年と記念大会を行いましたが、来年も何か考えていらっしゃいますか?

 計画をしています。来年は日本で『LUCHA FIESTA』を復活させようかなと。

――25周年の時はオーストラリア式6人タッグマッチという日本では馴染みのない複雑なルールの試合をしました。今回もそんな直輸入の試合をやろうと?

 自分が日本でやろうと思っているのは、いわゆるメキシコのルチャ・リブレです。飛んだり跳ねたりするだけじゃない、自分が思うところのクラシックなルチャをやりたいですね。

――20周年の際には「たくさんの人と戦って、味のある選手になりたい」と仰ってました。もうすぐそれから10年になりますが、ご自分としてはその目標は達成できたと思いますか?

 味のあるレスラーになったんじゃないですかね。昔はある試合ある試合をこなしていただけだったと思うんです。本当に忙しすぎて。今はそんなに仕事がタイトじゃないんで、1日1日ゆとりがあるし。リアルジャパンにも参戦してますし、全日本のシリーズでは地方にも行ってますが、お客さんがいる前での話なので語弊があるかもしれないですけど、毎日の試合が勉強だと思うんですよ。自分らぐらいのキャリアになっても。僕の場合、未だに新しい発見があるんです。常にいろんなことを考えて、「こういう風にしたほうがいいな」って考えるようにしていて。それはすごく大切だと思うんです。さっきのアンチエイジングじゃないですけど、常に脳を動かして。

――長州選手、藤波選手に初代タイガーマスク選手と、現役の先輩がたくさんいる業界なのでそこまで意識はしていなかったんですが、ウルティモ選手も今や“レジェンド”という言葉がピッタリとハマるレスラーになっているんじゃないかと思います。

 それはどこでどうやって見せるかですよね。僕らはファイターでありますけど、エンターテイメントを見せる立場でもあるんで。強い・弱いは大切なことなんですけど、プラスアルファで「この人は凄いな」と思わせないとダメなんです。「カッコいいな」とか、「憎たらしいな」とか、いろんな表現があって。それはお客さんが判断してくれればいいことなんですけど、パッと見て、素人のように見られてしまったらつまらないじゃないですか。

――そういう考えの元、デビューしてから30年近く経っても、未だに日々チューンナップして成長しているわけですね。

 もちろん。自分は10年前より完成しているんじゃないかと思っています。人間っていろんなことを経験してドンドン成長していく。男の中には年を取ってもカッコ良くなっていく人っているじゃないですか。そういう風になりたいんですよ。肉体的には確かに衰えているんだけど、自分の場合はすべてがいい方向に行っていて。例えば、ドロップキックなんか昔と変わってないでしょ? たぶん50歳でこんなにキレイに飛べる人ってなかなかいないと思うんです。

――ウルティモ選手は同世代のレスラーよりも“現役感”を感じますね。

 素顔の人たちは顔を見たら「年を取ったなあ」って思われちゃうけど、僕はマスクを被っているし、コスチュームはいつもあんな感じじゃないですか。ちょっと体をシェイプして、昔と変わらない試合をしていたら、青木とかあの辺と同い年ぐらいに思うんじゃないですかね? いろんなことで運が良かったと思うんです。そして、自分が今まで見てきたもの、経験してきたもの全てがリングの上のウルティモ・ドラゴンというキャラクターに反映されているんじゃないですかね。今の若い選手たちはなかなかチャンスがないかもしれないし、経済的な問題もあるけど、なるべくいろんな人に会って話したり、いろんなところに行ったりしたほうがいいと思います。ただ単純に体が強いとか、プロレスの技術が高いとか、それじゃダメなんですよ。何が悲壮感があったり、常に緊張感を持っていたり、そういう部分がないと、お客さんには伝わらないんじゃないですかね。
■初代タイガーマスク リアルジャパンプロレス 佐山サトルプロデュース
『初代タイガーマスク黄金伝説〜LEGEND OF THE GOLD V』
6月23日(木)東京・後楽園ホール 開場17:30 開始18:30


【対戦カード】
<メインイベント レジェンド選手権試合 60分1本勝負>
[第9代王者]関本大介(大日本プロレス)
[挑戦者(第8代王者)]船木誠勝(フリー)

<第4試合 セミファイナル 6人タッグマッチ 60分1本勝負>
スーパー・タイガー(リアルジャパン)、長井満也(ドラディション)、アレクサンダー大塚(AODC)
ケンドー・カシン、鈴木秀樹、将軍岡本(はぐれ軍団)

<『須麻比』デモンストレーション>
初代タイガーマスク
ミノワマン(フリー)

<第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)、ヒート(フリー)
折原昌夫(メビウス)、ケンドー・ナカザキ(国籍不明)

<第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
タカ・クノウ(チーム太田章)
LEONA(ドラディション)

<第1試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
スーパー・ライダー(リアルジャパン)、小笠原和彦(PRO-KARATE 押忍闘夢)、間下隼人(リアルジャパン)
倉島信行(ドラディション)、山本SAN(COMBO)、“力道山3世”力(リキエンタープライズ)

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