【リアルジャパン】関本、長井との総力戦に勝利し初V 船木とみのるがタッグ結成で光留をKO

長谷川亮

膝攻めに合うも逆転で3カウント

関本が長井との激闘を制しレジェンド王座初防衛 【スポーツナビ】

 リアルジャパンプロレス「LEGEND OF THE GOLD IV」が24日、東京・後楽園ホールで開催された。

 メインイベントは昨年末に船木誠勝を破りベルトを奪取した第9代レジェンド王者・関本大介の初防衛戦。船木と同じUWF系である長井満也を迎え撃った。

 分厚い胸板と二の腕から繰り出される関本の逆水平チョップに、長井はエルボーとミドルキックで応戦。そして関本を蹴り倒すと、得意のグラウンドでクロスヒールホールド、膝十字固めと左足への攻めを徹底する。長井の蹴りに対抗してか、ドロップキックも繰り出す関本だが、試合が進むと左足のダメージを隠せない。

 そこを逃さず、長井はドラゴンスリーパー、コーナーからのジャンピングニーと攻め立てフォールを狙うが、関本はこれを怪物的タフさを発揮して跳ね返す。

 関本の足を粉砕せんとさらに膝十字に力を込めた長井だが、関本は長井の背中にハンマーを振るってこれを崩し、最後は延髄ラリアットから滞空時間を長く取ってのぶっこ抜きジャーマンスープレックス。これで長井に3カウントを聞かせ、初防衛を成し遂げた。

長井は関本に「ありがとう」

ストロングスタイルを標榜するレジェンド王座だが「あまりそういうことは考えず、一生懸命プロレスをやっていきたい」と話す関本 【スポーツナビ】

 ともに総力戦となった試合で出し切った思いがあったか、長井は「関本、ありがとう」と王者を祝福。関本は「膝がぶっ壊れそうですけど、何とか防衛できました」と語り、「長井さん、またやりましょう」と去りゆく挑戦者にメッセージを送った。

 船木戦に続き、これぞストロングスタイルという戦いで王座を守った関本は試合後、痛めた左足をケアしながら「最後で諦めそうになった」とフィニッシュ前の膝十字でギリギリまで追い込まれていたことを告白。王者としてストロングスタイルを体現していく役割と責任を担うが、「あまりそういうことは考えず、一生懸命プロレスをやっていきたい」と、そのファイトスタイル同様に真っすぐなコメントを返した。

パンクラス出身者による戦い

パンクラスを築き上げてきた船木、みのる、川村がタッグを組んで快勝 【スポーツナビ】

 この日のセミファイナルではいずれもパンクラスで王者となった船木誠勝、鈴木みのる、川村亮がタッグを結成。スーパー・タイガー、タカ・クノウ、佐藤光留組と6人タッグで対戦した。

 試合は川村とスーパー・タイガーの蹴り合い、張り合いで幕を開けるも、途中から佐藤がパンクラスの大先輩である船木と鈴木に萎縮しまくる展開に。船木には終始及び腰でロープブレイクを連発し、鈴木には意を決してチョップ合戦を挑むも、結局頭突きと胸元へのサッカーボールキックで返り討ちとなる。

 船木と鈴木、パンクラス両レジェンドのWアキレス腱固めに川村も腕十字で加わる三重苦で攻められた佐藤は、さらに浴びせ蹴りからハイブリッド・ブラスターという船木の必殺技フルコースを浴びて万事休す。久々のタッグ結成となった船木と鈴木だが、快勝に握手を交わしてリングを後にした。

“力道山3世”力は一歩及ばず、グラン浜田が連覇

“力道山3世”力(左)は残り2人まで残ったが、最後はグラン浜田のうまさに破れた 【スポーツナビ】

 また、第2試合では10人参加のバトルロイヤルが行われ、最後に残ったのは“小さな巨人”グラン浜田と、ぎこちない動きながらチョップを振るい会場を沸かせた“力道山3世”力。ここで遂にバトルロイヤル優勝の勲章を手にするかと思われた力だが、最後は浜田の巧みなスモールパッケージホールドにあいフォール負け。

 これで昨年6月に続きバトルロイヤル連続優勝となった浜田はリングで参加選手たちの胴上げを受けたが、お約束のように最後はマットへ落とされ、手荒い祝福となった。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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