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錦織圭が全豪OPでBIG4に勝つ方法
「ベイビーステップ」のエーちゃんが諭吉と考察
【(C)『ベイビーステップ』勝木光/講談社】

 テニスの2015シーズン終了からつかの間の休息をはさみ、ブリスベン国際(オーストラリア)で2016シーズンが始まった。スポーツナビでは、週刊少年マガジンの大人気漫画『ベイビーステップ』の丸尾栄一郎(エーちゃん)とのタッグを継続。開幕が迫った全豪オープンを前に、エーちゃんと深沢諭吉に今季の錦織圭選手がBIG4(ジョコビッチ、マレー、フェデラー、ナダル)とどのように戦うべきかを分析してもらった。

栄一郎 さあ1月18日から全豪オープン。今年最初のグランドスラムで、いよいよ錦織選手の挑戦が始まるね。


諭吉 前哨戦は残念だったけど、サーブのレベルアップは実証しましたし、楽しみです。


栄一郎 優勝できるかな?


諭吉 それはもう、今の錦織選手なら「BIG4」を倒せるか否かってこと…ですよね。


栄一郎 うん。でも、今回はかなりイケる気がするんだ。


諭吉 ほほう。じゃあそのアニキなりの分析、教えてくださいよ。

【写真:ロイター/アフロ】

■BIG no.4 ラファエル・ナダル(スペイン・世界ランキング5位)

<類似スタイル 荒谷寛・神田久志>

神田久志(左)と荒谷寛
神田久志(左)と荒谷寛【(C)『ベイビーステップ』勝木光/講談社】

栄一郎 まず4人の中で、一番崩せる可能性が高いのはナダルだと思うんだ。


諭吉 ナダルはここ約1年怪我に泣いていましたが、何と言ってもグランドスラム優勝回数歴代2位の14勝を誇るレジェンド。しかも昨年末あたりからついに復活してきましたよ?


栄一郎 確かに錦織選手はずっとナダルに勝てなかったけど去年の夏、全豪オープンと同じハードコートで行われたロジャーズ・カップ(カナダ)でついに勝った。それも圧勝だったよね。あの勝ち方を見て思ったんだ。錦織選手は自分のテニスができれば次も勝てるって。あの時の錦織選手は得意の多彩なショットでパワーのあるナダルを翻弄(ほんろう)するっていうより、ベースライン付近から下がらずに速攻で畳み掛ける戦術だったよね。あれは復活した今のナダルにも通用すると思うんだ。


諭吉 実はあの戦術、その前の対戦だった2014年のマドリードでもハマったんですよね。あの時は残念ながら錦織選手が腰を負傷して棄権してしまいましたけど。


栄一郎 そう、あの時も怪我がなければ勝てたと思うんだ。だから錦織選手のあの戦術は、ナダルと相性がいいと思うんだ。錦織選手はあの2014年あたりから、少し守備位置を前にして、攻撃的に早い展開でパワフルに戦う試合が増えたよね。


諭吉 確かにそうですね。


栄一郎 あのナダルの強烈なスピンボールに対して守備位置を前に上げて攻撃的に戦うなんて、とんでもない技術とかなりのパワーが必要だと思うけど、それが可能になった時点で力関係は逆転したんじゃないかな。


諭吉 え? じゃあもう今は錦織選手の方がナダルより強いと?


栄一郎 うん! そのくらいに思ってる。ハマればナダルのスピンボールが先に浅くなって、それを錦織選手がどう料理するか…そういう試合展開になるんじゃないかと!


諭吉 その展開に期待しましょう!

【Getty Images】

■BIG no.3 ロジャー・フェデラー(スイス・世界ランキング3位)

<類似スタイル 難波江優>

難波江優
難波江優【(C)『ベイビーステップ』勝木光/講談社】

諭吉 ランキング的に次の難関はフェデラーですね。


栄一郎 うーん…。だけど錦織選手としては、2位のマレーよりフェデラーの方が難関なのでは?


諭吉 何と言ってもグランドスラム歴代最多優勝、歴代最長世界ランキング1位ですからね。史上最強の生きる伝説も34歳とはいえ、まだまだ華麗で強いです。


栄一郎 フェデラーって、錦織選手とスタイルが近いよね。


諭吉 確かに基本的に攻撃的で戦術が多彩。必要とあらば守備もできるし、要は何でもできます。


栄一郎 2015年末のツアーファイナルでは1セットを奪うだけでなく互角以上のプレーを見せての大健闘だった。あれを見れば技術的にも身体的にも今や互角と言ってもいいと思うんだけど、数々の記録を打ち立ててきたレジェンド中のレジェンドは、ここぞというターニングポイントで、その経験の分どうしたって強いよね。そういう時に欲しいのが相手に対して明らかに勝る『強み』だったりするんだけど…スタイルが似てるから、そこが難しい気がするんだよな…。


諭吉 ですね…。そこをどう突破するか…ですよね。


栄一郎 だったらここは…若さを活かす! しかないんじゃないかな?


諭吉 え…? 急にざっくりしましたね。


栄一郎 だ、だってフェデラーは錦織選手が一番尊敬している選手だよね。そういう偉大な先人を乗り越えるには、どうしたって精神面で勝る必要が出てくると思うんだ。「勝ちたい」って気持ちから「俺の方が強い」ってなるのはやっぱり簡単じゃないよ。だから相手に経験があるならこっちには若さと勢いがあるって、ターニングポイントで開き直るなり、精神面で上回る必要があると思うんだ。それができれば、きっと勝ち目はあると思う。


諭吉 なるほど。錦織選手は精神面の強さにも定評がありますからね。じゃあ勝つとしたらどんな展開でしょう?


栄一郎 タイブレークとか試合を決める重要な場面で、得意のリターンで優位を奪って、得意のフォアの逆クロスで追い込んで、エアKで決める!とか


諭吉 それいい! そこから流れが変わりそうです。


栄一郎 あと進化したサーブを活かして優位を奪って、得意のドロップショットとか…


諭吉 うん! ここぞという時ほど思い切っていって欲しいですね。

『ベイビーステップ』編集担当チーム(勝木光監修)