ラグビーW杯の撮影は「なんて幸せ!」 すべての人が楽しめるスタジアム

志賀由佳

ラグビー発祥の地で感じた幸せ

スタジアムの外でも盛り上がるファンたち。ラグビーを愛する人々の幸せな様子が伝わってきます 【Photo by Yuka SHIGA】

 ジャパンが帰国時の空港で500人のファンに迎えられ、その直後に行われた記者会見には300人ものメディアが集まった翌日、私にとっては500人のファンに匹敵する父親に迎えられ、ひっそりと帰国しました。

 日本代表の活躍ぶりはたくさんのメディアで取り上げられているので、ここではとても個人的な、ラグビー発祥の地で感じた幸せを書きたいと思います。

ラグビー代表のためのスタジアム

8万人の中に1人で観戦に来ても……自撮りで楽しめます! 【Photo by Yuka SHIGA】

 ロンドン市内には8万人クラスのスタジアムが2つもあり、そのひとつがイングランドラグビー代表のためのスタジアム、「トゥイッケナムスタジアム」です。最初にトゥイッケナムで撮影した試合がイングランド対ウェールズだったのですが、試合中ひたすら「なんて幸せなんだ!」と心の中で叫んでいました。そしてその前に、代表のためのスタジアムがある時点で「なんて幸せな環境なんだ!」と叫んでいました。

キックオフ30分前の8万人は…

キックオフ30分前でもスタジアム周辺には人、人、人……。席に着くのは直前です 【Photo by Yuka SHIGA】

 キックオフ30分前でもスタンドはガラガラ。8万人はどこへ行ったかというとスタジアムの外に設置されたファンゾーンでモニターを見ながらビール片手にこれから始まる試合の話や、世間話をしていたり、ふいにスタジアム通路で始まるライブに、これまたビール片手で一緒に歌ったり踊ったり……。みんな思い思いの場所でスタジアムの雰囲気を楽しんでいました。

イングランド代表を応援する歌を熱唱

イングランドと言えば「歌」。関係ない国同士の試合でも歌っていました 【Photo by Yuka SHIGA】

 彼らはいざ客席に着くとイングランドラグビーの応援歌「スウィングロー・スウィート・チャリオット」の熱唱。私はトップリーグに所属する東芝ブレイブルーパスのカメラマンをしているのですが、今年就任した南アフリカ人コーチのジェームス・ストーンハウスさん(通称、ジミーさん)が東芝に合流した時、「チームに歌はないのか? 歌は大事だよ」と言っていました。余談ですがジミーさんは歌がうまく、カラオケに行くとマイクを離さないタイプです。

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