アドマイヤの期待馬が2週連続で新馬勝ち ハーツクライ産駒Aエイカンは要チェック
競馬専門紙「優馬」の2歳馬チェック
スピードの違いで初勝利をあげたレッドカーペット(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】
スローの逃げで他馬を完封 完成度高いアドマイヤエイカン
アドマイヤエイカン 牡 馬体重:496kg
★★★★★★ 6点〔OPクラス〕
騎手:岩田康 厩舎:(栗) 須貝尚
生産:ノーザンファーム
父ハーツクライ
母ベルヴィアンリリー(フレンチデピュティ)
好スタートから少し気合いをつけてハナへ。すぐにスローペースへ落として1000m通過が1分6秒9。2番手の馬とやや馬体を併せての逃げとなったが、折り合いは全くもって完璧。残り800mから13.1−12.2−11.4−11.5というラップを刻み、直線では後続をアッサリと突き放した。レースセンスは抜けており、逃げなくても競馬ができるタイプ。
馬体診断
500キロ近い恵まれた馬体で、パドックではキビキビと力強い動きが際立っていた。まだ余裕残しの仕上げにも映っていただけに、今後の上積みにも十分、期待できる。体型は中距離向きで、瞬発力もあるが、ややパワータイプかも。
血統診断
母は体質が弱く未出走。祖母ラスティックベルからは重賞4勝のフサイチエアデールが出ており、その仔にはフサイチリシャール(朝日杯FS)、ライラプス(クイーンC)がいる血統。父ハーツクライは母父ノーザンダンサー系との相性が良く、ウインバリアシオン・アドマイヤラクティ・ヌーヴォレコルトがこのパターン。芝の中長距離がベスト。
馬券の狙い目→札幌2歳S。2000m級のレースで堅実に走るタイプだろう。
渋った馬場も味方に 勝負強いドナルチア
ドナルチア 牝 馬体重:410kg
★★★★★ 5点〔1600万クラス〕
騎手:岩田康 厩舎:(栗) 矢作
生産:アメリカ
父Malibu Moon
母Lady Tak(Mutakddim)
逃げ馬と併走する形で2番手を追走。直線入り口では一旦並ばれかけるが、そこからグイともうひと伸びして抜け出した。勝ち時計自体は平凡だが、降雨の影響を受けていたことを考えれば気にする必要はない。最後まで力強い末脚でデビュー勝ち。
馬体診断
410キロと小柄な牝馬で、胴回りはやはり細身だと言わざるを得ない。しかし、その割りにトモはしっかりと発達しており、それほど非力といった印象はない。蹄の形から渋った道悪は得意そう。ピッチ走法で距離は短距離向き、ダートもこなせそうだ。
血統診断
母はアメリカのダート1400mのGIを2勝、兄のエイシンスパルタンは芝の1400〜1600mを主戦場に8戦4勝のOP馬。父Malibu Moonはアメリカで2戦1勝だが、マルセルブサック賞(仏・芝1600m・GI)勝ちの母をはじめ、一族に活躍馬が多数いる血統背景を買われて種牡馬入り。日本での産駒にはオーブルチェフ(全日本2歳優駿)。本馬の母父が芝で走っていたことから芝での適性もあるが、血統的にはダートでも。
馬券の狙い目→馬場が渋れば函館2歳Sでもチャンス。ダート替わりは積極的に狙いたい。