川淵「企業スポーツを無くしちゃ困る」 NBL/NBDL意見交換会<企業形態>
企業形態チームの交換会:ユースチームの設置
企業チームらしく川淵チェアマンのために用意した資料を見せながら意見交換を行うチームもあった 【スポーツナビ】
川淵 スタートする時、来年の10月が一つのめどになります。あくる年から設置しますよということでも構わないんですけれど。あるチームは小学生のアカデミーをやっていて、それが中学生になったその時でいいかということでした。それはそれなりの若手の養成育成組織だから(構わない)。各年代に持ってほしいわけですが、コーチを含めてコストのかかることだからあまり多くは言えないと思っています。とりあえずはユースで若手を育成しようという組織を用意して、気持ちをそこに表わしてほしいということです。
日立 強化という観点からすると、ユースチームの設置は正しいことかもしれません。ただユースを作っても何をモチベーションにしてやっていくかが問題です。大会が無ければ、向上する意識も生まれません。そこは協会として、サッカーではユースの大会もありますけれど、そういうことも考えていただかないと。ただユースを持てば強化につながるかというと、そうではないと思います。
川淵 それはおっしゃる通りですね。今は中体連(日本中学校体育連盟)と高体連(全国高等学校体育連盟)の力が強くて、優秀な選手をプロに出してもらえない状況の方が多いと聞いています。例えば毎日学校で練習するのではなくて、優秀な指導者の下に、優秀な若手が集まって、週1回強化の練習をしてやると。その選手が伸びることで、元の学校に戻って、同じチームとして試合をすれば、レベルアップのために役立つわけです。そういうやり方もあると思います。本当に一番良いのは、全クラブがユースのチームを持っていて、遠征すると必ず遠征先のチームと(前座などで)試合をするということですよ。もちろん相当なコストがかかるので、今それを言うのは無理だということでそういう言い方になっています。でも、本当はそれを一番したいんです。
山田竜一郎部長(アイシンシーホース三河)交換会後のコメント
細かな条件設定が出たので、会社で4月末まで検討することになると思います。今までバスケット界のトップチームとして努力をしてきたし、その責任もある。それに応えられるよう、前向きに取り組んでいきたいです。細かな状況は(会社の)トップに説明していますし、私どもの会社はトップから従業員、地域の皆さんも含めて、アイシンシーホース三河のことをよく理解してくれています。
私は現場の人間ですので、常にひたすら良いチームを作って、ひたすら良い試合をしたいと思ってきました。良い感動を、プレーを通じた感動を皆さんに届けることが願いです。強いチームができて、強いリーグができる。それが何よりだと思います。
三河という地域には、地域で応援する雰囲気がある。会社だけではなく、周りの人たちにも応援してもらえるようになってきている。そこをさらに伸ばしていけたらいいと思っています。
(アリーナは)域内には5千人のところもありますが、従来から刈谷をホームにしてきました。ちょっと5千人に足りないので、行政としっかり話をしていきたいです。
今まで私どもは三河で試合、クリニックをやってきました。ただ「ホームタウンを決めろ」ということなので、少し義理を欠くことになってしまうのかなと思います。まずは今ホームとしてやっているところ(刈谷)に、しっかりお願いをしていくということになります。
今までは私どもだけでなく、すべての企業が社員との一体感醸成というところを目的にやってきていたし、会社名を連呼されることがそれにつながると思っていました。一方でチームは会社のものだけでなく、地域ものものであり社会のもの。社名が入る、入らないは何とも言えないですね。ただ観客席でアイシンを応援してくれる子どもたちは、アイシン精機という会社を応援しているのでなく、アイシンシーホースというチームを応援してくれているのだと思います。