東京マラソンナビ 第4回 レース直後の最速リカバリー方法
【青山剛】
すでに頭の中は「大会スタートまでの過ごし方」、そして「スタートしてフィニッシュするまでの走り方」でいっぱいだと思います。もちろんそれが一番大事ですが、コーチの私から皆さんにもう一つ考えておいてほしいことがあります。それは「レース直後の過ごし方」です。
東京マラソンに参加されるランナーのほとんどは、翌日に会社や学校がありませんか? ましてや、この大会で引退するような覚悟(これでランニングを止める)で挑む方は少ないはずです。何が言いたいかというと、ゴール直後から、次に向けた準備はすぐに始まるということです。次とは、まずは翌日の会社や学校に行かなれればならないという「社会復帰」。そして、次の大会やトレーニングに向けた新たなスタートです。
ゴール後「1時間以内」のケアが重要
【坂本清】
【Getty Images】
・ゴール後は動線に沿って完走メダルをもらい、手荷物の受取所へたどり着く。
・手荷物に入れておいた「アミノ酸系(顆粒)サプリ」を摂取する。
・ゴール後に受け取った「スプレー式鎮痛消炎剤」を疲労箇所に噴霧する。
・体が冷えないように着替えをし、疲労箇所を中心にストレッチをする。
まずは、朝の手荷物預け時に「アミノ酸系サプリ」を入れておくことを忘れずに行いましょう。
アミノ酸系サプリの摂取はトレーニングと一緒で、疲れた(=壊れた)体を修復するにはその筋肉の元となるタンパク質が必要です。タンパク質の一番吸収しやすい形であるアミノ酸を素早く摂取することで、速やかに回復に入れます。
続いて「スプレー式鎮痛消炎剤」。これがかなり決め手となります。本来エリートランナーであれば「アイシング」と言って、氷で疲労箇所をすぐに冷やすのですが、東京マラソン参加者3万人分の氷は準備されていません。そこで代用できるのが「スプレー式鎮痛消炎剤」です。今回はテロ対策で手荷物で持ち込むことができませんので、ゴール後に配られているスプレー式鎮痛消炎剤を使って、ガッチガチに固まった足を中心に噴霧しましょう。