東京マラソンナビ 第2回 コース攻略で10分速くなる!?

青山剛

【青山剛】

【スポーツナビDo】

 いよいよ東京マラソンまで、残り2週間となりました。前回は、レースまで残り3週間のトレーニングメニューを紹介しました。今回はとても特徴的だと言われている東京マラソンのコース攻略法を、私が過去数回この大会を走って感じたことも踏まえ、アドバイスしていきます。

 早速、東京マラソンの「コース攻略3大注意ポイント」です。
(1)前半は下り基調に注意!
(2)中盤は風向きに注意!
(3)後半は連続する起伏に注意!

ポイント(1)前半は下り基調に注意!

スタート地点の東京都庁前 【坂本清】

 スタート地点の新宿都庁前から飯田橋を経て、皇居(竹橋付近)までの約7キロは、緩やかな下り基調となります。実はここに東京マラソンの「最初の落とし穴」が待っています。

 その落とし穴は2パターンあります。1パターン目は下り基調に気づかず、ついついスピードも上がり、「あれ? 今日は思ったより速く走れて調子がいい!」とオーバーペースになる方です。下り基調だということが頭に入っていれば、ペースが速いのも想定内となり体調の見極めも誤りませんので、中盤以降にペースが落ちた時も慌てません。

 2パターン目は、逆に「下り基調に慎重になり過ぎて」しまい、ペースの上がり過ぎを防ごうとして「ブレーキを掛けながら」走ってしまう方です。下りでブレーキを掛け過ぎて走ると、「太もも前面」が張ってしまいます。この部分を前半から使いすぎると、レース中盤から脚が動かなくなってペースダウンしてしまいます。

<前半の攻略方法は……>
「予定ペースより上がってもブレーキをかけずに、太もも前面に来ないように走る」ということです。太もも前面に来ないようにするには、腕を下で後ろにしっかり引き、上体をやや前傾させて、着地点を体の真下を意識します。必要以上に足を前に着地してしまうと太もも前面でブレーキがかかり疲労してしまいますので、注意が必要です。

 下り基調な分、ペースが多少上がるのは良い意味で仕方がないと思って走りましょう。

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著者プロフィール

元プロトライアスリート。大学時にプロ活動を開始し、1999年世界選手権日本代表に選出される。その後トライアスリート中西真知子選手のコーチとなり、指導者としての活動をスタート。同選手を2004年アテネ五輪出場に導く。現在は、ランニング、トライアスロン、クロストレーニングのコーチとして競技者から初心者、子供、タレントまで幅広く指導。著書に『ランニング・コアメソッド』『DVDパーフェクトストレッチ100』など多数。(社)日本トライアスロン連合強化チーム・指導者養成委員 元日本オリンピック委員会・強化コーチ

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