“J1新入生”徳島が迎えたホーム開幕戦 互いにエールを送るC大阪との関係とは!?
待ちわびたJ1のホーム開幕戦
J1ホーム開幕戦を迎えた徳島。柿谷(左)の凱旋試合にもなったこの試合は満員のサポーターで埋め尽くされた 【写真は共同】
敗戦にもわずかに見えた光明
前半は「プレスを受けた時の判断が遅いところが後方にあった。やっと回避して前に行っても前で収まらない」(小林監督)という厳しい内容となった。ただし、エンドが変わった後半は、今後への光明も見いだせる戦いを披露した。開始からDF福元洋平を右SBに据えて前半のウィークポイントを処置すると、攻撃でも良い部分が出始める。69分にDF那須川将大を投入して左SBを務めていたアレックスを一列前に上げ、79分にFWクレイトン・ドミンゲスを送った前線の攻撃は迫力があった。ドウグラスを含めたブラジル人トリオを攻撃面で最大限に生かすことも、J1で生き残る一つの方法だ。点取り屋のFW津田知宏の起用法も含め、今後の小林監督の采配が注目される。
プレー一つ一つの精度やスピード。相手の隙を逃さない決定力。J2では通用した守備ブロックがJ1では相手選手の個人技によりいとも簡単に破られてしまう。開幕戦、そして第2節と、J1とJ2の違いを肌で感じている徳島だが、「落ち着いてボールを回せばクロスまで行けるというのは今日のゲームで分かった」(MF衛藤裕)。「後半は(ディエゴ・)フォルランに1本シュートを打たれたが、それほど危ないシーンもなかった」(MF斎藤大介)と今節は攻守でやれる場面や時間帯もあった。チーム全体がJ1へ慣れること、組織をより高めること、選手個々がさらに伸びること。それらが、今後徳島がJ1で戦い抜いて行くためには必要不可欠となる。