ザック監督「理想のバランス追求したい」=11月・欧州遠征メンバー発表会見

スポーツナビ

W杯に向けて最高の準備をするのが今の一番の目的

ザッケローニ監督は「11月はベースを大切にしながらも、新しい選手を試したい」と語る。会見では新しいトレーニングウェアーも披露された 【スポーツナビ】

──10月の試合後、選手によるミーティングの結果を聞いていると思うが、監督のコンセプトと微妙に異なるところがあったのか。またコンフェデレーションズカップ(コンフェデ杯)以降、いい結果を残していないが、W杯で出せばいいという考え方か?

ザッケローニ監督 方向性が違うとはまったく思っていない。10月の遠征では、自分たちの狙っていたサッカーができなかった。リズムとインテンシティが出せなかったことで、結果がついてこなかった。選手はその狙いが出せなかっただけだと思っている。守備ではよくできていたが、攻撃ではリズムやインテンシティが出せなかった。

 選手が自分たちで話し合って、自分たちの意見を監督に伝えるのはいいことだと思うし、もっとやってほしいとも思う。その上で、監督としてはそれに対して解決策を導き出し、整理するのが自分の仕事だと思っている。選手は、異なるチームでプレーしており、それぞれの成功体験を代表チームに当てはめようとしても、それは無理な話だ。チームメートもチーム構成も変わるわけだから。監督としては意見を聞きながら、チームとして整理をしていくのが大切なのかなと思う。

 この時点では結果よりも内容が大切だと思う。これまで結果を求められた試合は、アジアカップ、W杯予選の突破、コンフェデ杯と東アジアカップだったが、4つのうち3つをわれわれは獲得している。唯一(獲得できなかったの)はコンフェデのみ。W杯に向けて最高の準備をしているというのが、今の一番の目的。この数試合を勝つのは目標ではない。

ベースを大切にしながら新しい選手を試したい

──メンバーはほぼ変わらない中、強い相手に対して戦い方を変える意図はあるか。また試してみたいことはあるか?(宇都宮徹壱/フリーランス)

ザッケローニ監督 われわれは常に自分たちのアイデンティティを大切にしないといけない。日本人の特徴を最大限に活かしたサッカーをしていかなければならない。もちろん対戦相手にあわせて微調整は加えるが、ベースにあるもの、自分たちの能力を最大限に出すサッカーをしなければならない。具体的には、技術力、スピードをもって相手ゴールに迫っていく、ということを、われわれはやっていかなければならない。

──10月の2試合は同じメンバー、同じフォーメーションだった。今度の2試合では、オランダ戦でうまく行かなければ大幅にメンバー変えるのも手だと思うが、どうか?

ザッケローニ監督 10月の遠征では、2つの異なる相手にベースを崩さずどこまでできるかを考えていた。11月はベースを大切にしながらも、新しい選手を試していきたいというのが当初の考えとしてあるので、今回は新しい選手を積極的に使っていきたい。

<了>

※質問者に関しては、掲載許諾の確認が取れた方のみ明記しています。記名のない方は確認が取れていない方ですので、拒否されている訳ではありません

3/3ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント