ザック監督「理想のバランス追求したい」=11月・欧州遠征メンバー発表会見

スポーツナビ

11月の欧州遠征に向け会見に臨んだザッケローニ監督 【スポーツナビ】

 日本サッカー協会は7日、都内のJFAハウスで会見を開き、11月に行われる国際親善試合のオランダ代表戦とベルギー代表戦に臨む、サッカー日本代表のメンバー23名を発表した。

 この2連戦は国際Aマッチデーに指定されているため、欧州組からは本田圭佑(CSKAモスクワ/ロシア)、香川真司(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)ら12名が選出。また、国内組からは前回の欧州遠征にも参加した柿谷曜一朗(セレッソ大阪)らが選出されたほか、大迫勇也(鹿島アントラーズ)、高橋秀人(FC東京)が復帰した。

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督は、対戦するオランダ代表とベルギー代表について「インターナショナルレベルでの経験を積むために欧州遠征を企画してもらった。相手も素晴らしいし、申し分のない相手だと思っている」とコメント。

 また今回の欧州遠征の課題については「どこが通用するのかしないのか、何が課題なのかが分かるので、自信を失うのではなく、しっかりと挑んでいきたいと思う。チームとして理想のバランスを追求していかなければならない。相手に研究されることもあるので、よりバリエーションがある攻撃をする必要があるし、どこでスピードを高めるのかをトライしていかなければならない」と語った。

 日本代表は日本時間11月16日にオランダ代表と、20日にベルギー代表と対戦する。

自分たちのプレーを最大限に出すことが大切

登壇者:
アルベルト・ザッケローニ(日本代表監督)
原博実(日本サッカー協会技術委員長)

原技術委員長 まず最初に10月の試合は消化不良の試合だったと思います。せっかくこの時期にアウエーでオランダ、ベルギーと組むことができましたので現場のスタッフ、あるいは選手にお願いしたいのは今持っている力を存分に発揮してもらって、まず内容、どれぐらいわれわれの力がどれだけ通用するのか、それを怖がることなく、ピッチの上で出してほしいと思います。

 それが、来年のワールドカップ(W杯)につながると思いますし、年明け3月はフレンドリーマッチ1試合しかありません。準備もそんなにできないし、直前になれば対戦相手選びも難しくなります。この11月を無駄にすることなく、今持っている力を全部出して、いい競争をチーム内でもやってほしいと思っています。

ザッケローニ監督 原委員長からもあったように、10月の2試合に関してはなかなか有効利用できなかったというような思いを強く持っていて、11月の2試合に関しては、一般的にはフレンドリーマッチと呼ばれているけれど、個人的にはやはりテストの場だと思っているので「テストマッチ」という言葉がふさわしいと思っている。さまざまな国に対して自分たちのプレー精度、またはスピードが通用するのかしないのか、またどういったところに課題が出るのかということを知るために、このテストマッチがあると思っている。

 10月の2試合に関しては、攻撃の部分で少し不満が残ってしまった。守備の部分ではまあまあよくできたと思っている。そんなにピンチな場面を作られることもなかったが、やはり攻撃のときに、インテンシティ、プレーの精度が足りなかったと思う。

 原委員長とも相談して、この2回の欧州遠征を企画した。国際経験を積みに行くため、インターナショナルレベルでの経験を積むためにこの欧州遠征を企画してもらった。11月の2試合は対戦相手に不足はないし、オランダが(FIFAランキング)8位、ベルギーが5位ということで素晴らしい相手だと思う。個人的にはW杯の欧州予選で、2チームともトップ3に入るパフォーマンスを残したチームだと思っている。

 そういった相手に対してどこまでできるのか、個人的には楽しみであるし、オランダに関してはボールをよくつなぐサッカーをしてくるし、ベルギーに関してはフィジカル能力を最大限に発揮したサッカーをするチームだなと思う。当然、この2試合に関して勇気を持った、団結力のあるチームをぶつけていきたい。

 W杯まで残された時間も少なくなってきましたし、この2試合が終わったら残りは3月の1試合しか残されていないということもあり、この2試合を戦った上で、どういった課題がでるのか、そしてその課題にどう対処していくのかを考えたい。自分たちのプレーを最大限に出すことが大切だと思うし、できる限り主導権を握った戦いをやっていくべきだと思っている。その戦いをした上で、どこが通用するのか、何が通用しないのか、どういった課題がでるのかというのが初めて分かるわけですから、そこで結果がでなくても、そこで自信を失うのではなく、冷静に自分たちの力をテストしに行きたいと思う。

 チームとしての理想のバランスを追求するために自分たちの持っているものをすべて出してトライしていかなければいけないと思うし、10月の2試合を行う前まではより攻撃のほうが良くて、守備が悪いという状況だったが、10月の2試合ではそのバランスが逆になってしまった。今回はそのバランスを追求したい。求めているバランスというのは守備をしっかりしながらも攻撃に移れるバランスを取ることであったり、攻撃をしながら、守備の部分でもリスクマネジメントができているということを意味する。

<メンバー発表>

GK:
川島永嗣(スタンダール・リエージュ/ベルギー)
西川周作(サンフレッチェ広島)
権田修一(FC東京)

DF:
今野泰幸(ガンバ大阪)
伊野波雅彦(ジュビロ磐田)
長友佑都(インテル/イタリア)
森重真人 (FC東京)
内田篤人(シャルケ04/ドイツ)
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
酒井宏樹(ハノーファー96/ドイツ)
酒井高徳(シュツットガルト/ドイツ)

MF:
遠藤保仁(ガンバ大阪)
長谷部誠(ニュルンベルク/ドイツ)
細貝萌(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)
本田圭佑(CSKAモスクワ/ロシア)
高橋秀人(FC東京)
山口螢(セレッソ大阪)

FW:
岡崎慎司(マインツ05/ドイツ)
香川真司(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)
清武弘嗣(ニュルンベルク/ドイツ)
柿谷曜一朗(セレッソ大阪)
齋藤学(横浜F・マリノス)
大迫勇也(鹿島アントラーズ)

1/3ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント