ザック「何人A代表に定着できるか期待」=東アジアカップ 韓国戦前日コメント
優勝が懸かった試合について問われたザッケローニ監督は、選手の見極めを第一に考えることを強調した 【写真は共同】
「最終的に決めるのは明日の午後」
まずはコンディションを考えたい。それが、一番大切だ。
――それ以外は韓国の特徴を考えて?
相手の特徴とウチの特徴。あとはチームメート同士の相性を考えたい。韓国に対して狙っていきたいところを出しやすいメンバーを選ぶと思うし、逆に相手が狙ってくるところをカバーするためにメンバーを選ぼうと思う。ただ、コンディションが一番大事になってくるので、最終的に決めるのは明日の午後になるだろう。
――韓国も監督が代わって新しいチームが始まったばかりだが、特徴はどうか?
これまで戦ってきた韓国とは違うバリエーションを持っていると思う。メンバーもこれまで戦ってきたメンバーとは大きく変わっているが、それはこちらも一緒なので似たような問題だろう。
――これまでとは違うバリエーションとは?
それはここでは話せない(苦笑)。
――そこを気を付けたい?
もちろんそうだが、それがなかくても韓国がタフなチームで、非常に戦ってくるチームであることに変わりはない。明日は韓国のホームで、大観衆の前なので、かなり集中してくると思う。彼らにも(優勝する)チャンスはあるし、勝つことしかないことは分かってるので、すごい気迫を持って臨んでくるだろう。
――去年のロンドン五輪のときにホン・ミョンボ監督が、日本の弱点であるセンターバック(CB)を突くために蹴り込んでくる形で戦ってきたが、同じことをされたら?
そう言っているのであれば、当然そこを突いてくると思う。しかし、その対策を考えているし、少なくともトライはする。
チーム全体のバランスを注意
そうではない。この10日間でできるだけ選手が何をできるのか見たいし、それぞれの適性を見抜きたい。これまでと変わらずに、今回呼んだメンバーをより深く知ることが目的なので、そういうことをしているところだ。なので、当然トライできること、試せることをやっていきたい。10日間の合宿の中で3試合があり、トレーニングの中にリカバーのトレーニングも入ってくるので、時間も非常に限られてくる。トレーニングは全て見たと思うが、トライする時間、試す時間はあまり多くなかったはずだ。
――日韓戦はライバル対決として注目されるが?
この試合だけでなく、日本代表の試合には熱い思い入れがこのチームにある。なので、そういう意味では変わらない。
――韓国のように高さはあるが、アジリティ的にあまり優れていないCBに、柿谷のようなタイプの1トップは有効だと思うが?
まず、柿谷だが、フィジカルが強い相手にしても、技術があるDFにしても柿谷を相手にするのは嫌だろう。ただ、柿谷だけではどうにもならないことは多くあるし、柿谷も周りが彼の動きを見ていないといけない。そういう意味で、監督としてはチーム全体のバランスを注意しないといけない。
――オーストラリア戦とビルドアップの仕方が違うが?
そんなに大きくは変えていない。そういう意味ではオーストラリア戦でのビルドアップは良い形が出ていたと思う。
――明日、勝てば優勝だが、勝ちにこだわるのか?
そういう種類の興奮はないが、私が期待しているのは明日、選手がどんなパフォーマンスをしてくれるのかというところと、どれだけメンバーがA代表に定着できるかというところだ。例えば、次のA代表の招集メンバーに、今大会に参加した選手が誰もいなかったとしたら、それは非常に残念だ。繰り返しになるが、この大会で優勝を目的に持って臨んだのであれば、また違ったメンバー構成になったと思うし、代表の常連組が来ていたと思う。明日のゲームは、前の2試合よりも良いパフォーマンスを出して成長を見せてくれることを期待したいる。
――それで結果もついてきたら理想的?
もちろんそうだが、勝つためには選手が良いパフォーマンスを出さなければならないし、良いパフォーマンスを見せてくれることに興味がある。常に自分が欲しているものを得られるわけではないので、優先順位をつけている。ワールドカップ予選は突破することが一番だったが、この大会は選手を見ることが一番大切だと思っている。
<了>
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